■デジタル・ファシズムへの不安 利便性の背後にあるものは~堤未果の警告・上
デジタル庁の発足で高まるIT化推進への期待の背後に垣間見える不都合な真実
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021091600009.html
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・デジタル庁発足。期待する声の裏に……
9月1日、デジタル庁が発足した。
菅義偉首相の突然の辞任表明から自民党総裁選挙へとなだれ込んだ政局に、やや印象が薄れた感はあるものの、日本にとって極めて重要な省庁が生まれたことは間違いない。
デジタル化は休みなく進展し、社会のさまざまな場面で利便性が追及されている。
そのスピードは日増しに強まっているようだ。
それはスマホの多様な使われ方を見るだけでもわかる。
これからさらにどんな可能性が広がるのだろうかと、期待を抱いている人も多いだろう。
しかし、利便性の裏にはデメリットがある。
無自覚なまま、便利を追求することにかまけていると、気付かないうちにとでもないことが起きると、ジャーナリストの筆者は近著で警告する。
タイトルは『デジタル・ファシズム』。
穏やかではない。
明るい未来どころか、どこか気味の悪い未来を予告するかのようでもある。
私たちはいま、デジタル社会のどういう場所=「現在地」に立っているのか。
内外の具体的事例をふんだんに使って解き明かすこの本に込めた問題意識とは、一体何なのか。
・デジタルが強欲資本主義をさらに獰猛にする
著者は、自らの米国在住体験を踏まえ、米社会の影の部分である貧困や格差の実態などを俎上(そじょう)に、弱肉強食の新自由主義経済や、それを推し進める政治の問題に果敢にメスをいれてきた。
また米国にとどまらず、米国に追随し、同じ轍(てつ)を踏もうとしている日本社会や政治のありようにも、批判の目を向ける。
人間性や公共性を失った社会は、個人にとってとてつもなく過酷なものになるという意識があるからだ。
そうした社会を招来せしめる最大の原因は、ビジネスの巨大利権であり、マネーへの飽きなき執着と信奉である。そこに、デジタルという新たな要素が加わるとどうなるか。「今だけ金だけ自分だけの強欲資本主義が、さらに獰猛になる」と著者は懸念する。
デジタル社会というのは、利便性と引き換えに個人情報が企業や国家に集積されるシステムの社会ということでもある。
個人情報がしっかりと守られているならいいが、IT企業に利用され、やがて国家に吸い上げられたらどうなるか。
すでに中国では顕著だが、日本もそうならないとは限らない。
・日本政府のプラットフォームを米国のIT企業がつくる
身近な所から説明しよう。
いま各省庁は、様々な分野でデジタル化を進めている。
マイナンバーカードと国民の情報を一元管理(総務省)、デジタル教科書(文部科学省)、マイナンバーカードと健康保険証の紐づけ(厚生労働省)。こうしたあらゆる省庁の担当プロジェクトを、デジタル庁は全て配下に収めることになる。
補助金申請などの業務もまとめてデジタル庁が管轄するという。
日本の行政は中央も地方も縦割で、手続きに時間がかかり、効率が悪いことは確かだ。
そこで各省庁、地方自治体がバラバラに運営していたデジタル情報をひとつにまとめようというのがデジタル庁だ。
必要なのが「政府共通プラットフォーム」というシステム。
製造・販売元であるベンダーとして選ばれたのは、米IT系大手の「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」である。
日本政府のプラットフォームをなぜ、米国のIT企業がつくるのか。
本書によれば、2015年に日本年金機構がサイバー攻撃を受け、個人情報が流出した事件に遠因がある。
政府は共通プラットフォームに安全ゾーンを追加するよう国内企業に依頼。ところが、頑丈な安全システムはできたものの、使い勝手が悪く、使われないまま18億円がムダになったのだ。
そこで採用されたのがAWSだ。
・私たちの個人情報が米国に漏洩?
それでも利用しやすければいいではないか、と思うかもしれない。
しかし話はそう単純ではない。
アマゾンは「CIA(米国中央情報局)やNSA(米国国家安全保障局)など、米国の諜報機関との関係が深い企業」であり、「CIAと契約を結び、2020年にキース・アレクサンダー元NSA局長を取締役に迎えている」。
アレクサンダー氏は、NSAによる米国民の大規模な盗聴を指揮したと言われる人物。
さらに、米国に有利な協定も日米間で結ばれている。
「アマゾンのような企業が日本でデジタルビジネスをする際に、その企業に個人情報などを管理するデータ設備を日本に置く要求は、2020年1月に発効した『日米デジタル貿易協定』によってできなくなっている」という。
またアマゾンに限らず、グーグル、フェイスブック、アップル、マイクロソフトの「GAFAM」といったIT大手の持つデータを、米政府は令状なしで開示請求することもできる。
18年に米で成立した「クラウド法」に基づくもので、米国内に本拠地を持つ企業にはすべて適用される。
こうした日米のアンバランスな関係の中で、私たちの個人情報が米国に漏洩(ろうえい)したり、盗まれたりするリスクがあることを著者は示唆しているのだ。
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デジタル・ファシズムへの不安 利便性の背後にあるものは~堤未果の警告・上
デジタル庁の発足で高まるIT化推進への期待の背後に垣間見える不都合な真実
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021091600009.html
■街も給与も教育も、米中の支配下に!?
「日本デジタル化計画」の恐るべき裏側に迫る『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』が発売
株式会社NHK出版 2021年8月31日 PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000368.000018219.html
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9月1日、国のデジタル化を進めることを目的に情報システムの構築などを行う新たな行政機関「デジタル庁」が発足します。
そのほかにも、スーパーシティ、キャッシュレス化、オンライン教育、マイナンバーなど、デジタル改革の名のもとに、私たちの周りではさらなるデジタル化が推進されようとしています。
そこから浮かび上がってくるものとは何か。
それはアマゾン、グーグル、ファーウェイをはじめとする米中巨大テック資本が、行政、金融、教育など、日本の“心臓部”を狙っているという現実です。
このたび発売の『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』(NHK出版、2021年8月31日刊)では、気鋭の国際ジャーナリスト・堤未果さんが、緻密な取材と膨大な資料をもとに「日本デジタル化計画」の恐るべき裏側を暴きます。
高速で進化する〈デジタル技術〉の影響力は凄まじく、よほどのことがない限り、仕事でも私生活でも、デジタルを使わないという選択肢はありません。
電車に乗るときや買い物をするときはもちろん、自動運転車やゲノム医療、ビッグデータにブロックチェーン、人工知能にヴァーチャルリアリティ、聞いているだけでワクワクする、SF小説のような世界が次々に実現していきます。
そんな中、2020年9月に就任した菅義偉内閣総理大臣は、新政権の目玉政策として「日本全国デジタル化(Society5.0)計画」を打ち出しました。
総理自らがトップに立つ強力な機関であるデジタル庁の創設や、全国民のマイナンバー活用、自治体のデジタル化にオンライン教育、給与をスマホに直接入金するキャッシュレス給与、最速の通信技術「5G」で一都市の全てをつなぐスーパーシティなど、デジタル尽くしの政策が次々に並べられてゆきます。
デジタル化によって、得るものと失うもの。
オンライン教育の光と影。
この社会を支配するお金の仕組みと、陽の当たらない場所で粛々とこの国を支える大切な存在について。
デジタルをめぐり各国が繰り広げるパワーゲームや、次に来る「ゴールドラッシュ」に群がるであろう国内外の企業群。
デジタルを通して私たちの資産と主権を平気で売り渡しているのは、一体誰なのでしょうか。
デジタルと最も相性がいいのは、他でもない「ファシズム」であることを、デジタル政府、キャッシュレス、オンライン教育といった視点から読み解いていきます。
本書は、デジタル政府、デジタルマネー、デジタル教育の3部で構成します。
第Ⅰ部「政府が狙われる」では、9月1日に発足する「デジタル庁」の特徴とともに、オンライン会議ツール「Zoom」や動画共有アプリ「TikTok」、ECサイト運営などWEBサービスを提供する「アマゾン」などを引き合いに、「日本デジタル化計画」推進上のリスクを解説します。
また、地域と事業者と国が一体となって「まるごと未来都市」の実現を目指す「スーパーシティ構想」の落とし穴についても取り上げます。
第Ⅱ部「マネーが狙われる」では、まずキャッシュレスやデジタル給与などを事例に、スマホ決済の弊害について見ていきます。
続いて、取引のさらなる活発化が予想されるデジタル通貨がもたらすマネー戦争について説明。まとめとして、デジタルは目的ではなく手段としてとらえ、お金についての「匿名性」や「主権」や「自由」を手放さないと決めることが未来の社会へ大きな影響を与えるのだと説きます。
第Ⅲ部「教育が狙われる」では、生徒一人一台のタブレット支給とクラウドの活用、高速大容量インターネット通信環境を全国の国公私立の小中学校に整備する「GIGAスクール構想」に触れたうえで、教育上のあらゆるものがデジタル化していく仕組みやエドテック(教育〈Education〉と技術〈Technology〉の組み合わせ)などについて解説します。
また、オンライン教育がドル箱としてビジネスや投資の対象となっていくことや、教育にAIが導入されることによって教師や教科書がいらなくなるであろう未来を踏まえ、未来の教育はどうあるべきかということについても考えます。
世界に後れを取るなとばかりに急速にピッチを上げる〈デジタル改革〉。
私たちはこの改革をよく理解しないまま、あらゆるデジタル化を急かされようとしています。
そんな今だからこそ、本書がデジタル化の是非について正常に判断するための学びとなるはずです。
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街も給与も教育も、米中の支配下に!?
「日本デジタル化計画」の恐るべき裏側に迫る『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』が発売
株式会社NHK出版 2021年8月31日 PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000368.000018219.html
■「日本人はなぜアマゾンに怒らない」
潜入ジャーナリストが暴く現場の絶望
週刊ダイヤモンド(2019.9.20)
https://diamond.jp/articles/-/214964
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・「人間扱いされていない」潜入記者たちの本音
――物流センターの現場だけでなく、例えばマーケットプレイスの出品者の打ち明け話でも、アマゾンは無機質な対応をする会社なんだな、という感想を持ちました。
マーケットプレイスの出品者の多くは「アマゾンに生殺与奪権を握られている」と訴えていました。
商品の著作権侵害など、外部からクレームが来た場合、アマゾンはロクに出品者と話し合うこともなく、一方的にアカウントの閉鎖や削除を通告してくるのです。
普通なら、出品者と連絡を取り合って、何がまずかったのか、どうすればいいのかを話し合うと思うんですが、アマゾンはそれをしない。
実は消費者に対してもそうで、アマゾンでの買い物で何か問題が起きた場合、彼らはコールセンターの電話番号すらあまりオープンにしていませんから、お客はどうしていいか困ってしまう。
――それだと、「人」がいる意味がなさそうですが。
そう。アマゾンの仕事は、アルゴリズム的、あるいはテンプレートを貼り付けたみたいなやり方なんですよ。
きっと、業務の9割とかは「テンプレ通り」でうまく回るんじゃないですかね。
でも、イレギュラーな出来事が起きたとき――例えば物流センターで人が倒れるとか、マーケットプレイスの出品者にクレームがつくとか、そうしたテンプレでは処理できない事態が起きると大変です。
救急車を呼ぶのに1時間もかかってしまったり、出品者を問答無用で切り捨てるなんてことになるのです。
物流センターのバイトは時給だってそこそこだし、食堂の定食は350円、サラダは100円、メニューのブラッシュアップもしているし、センターの壁には、これでもかというくらいに健康を啓発するポスターが貼ってある。
これのどこが非人道的なのか、とアマゾンは言うのかもしれない。
でも、アルバイトを人間としてリスペクトしているとは到底思えない。
いくら定食が安かろうが、そういうことでカバーできないですよ。
人を人として見ていないんだから。
イギリスやフランスの潜入記者たちも、僕と全く同じ感想を持っていたのが印象的でした。
・欧米の政治家たちがアマゾンに突きつける「NO」
――欧米では、政治家や労働組合、消費者団体などがアマゾンに対して異を唱える場面が多いみたいですね。
ええ。例えばアメリカでは、バーニー・サンダース上院議員がアマゾン従業員の時給の低さを指摘し、アマゾンは15ドルに引き上げると表明しました。
ドイツでは、労働組合が週1回ものハイペースでストライキをしています。
イギリスでは、政治家が組織した委員会がアマゾンの租税回避を指摘し、それがきっかけで「デジタル課税」に踏み切りました。
アマゾンは日本でも租税回避をしています。
法律を犯しているわけではないから「脱税」ではないものの、税制の抜け道を上手に探して納税額を最低限に抑えているわけです。
これは、アマゾンを追及したイギリスの政治家・ホッジ氏が指摘するように、「抜け道を無理やり見つけて悪用している」といえます。
しかし、日本では政治家もマスコミも、こうした指摘をほとんどしていません。
労働者の地位向上に関しては、せめて労組があればと思いますが、今はまだアマゾンで活動していない。
アマゾンにとって、日本は世界で3番目に大きな売り上げをあげている国ですが、誰も何も言ってこないわけです。
唯一、公正取引委員会がちょっとうるさいな、という程度かな。
正直、こんなおいしい国はないんじゃないでしょうか。
残念ながら、アマゾンは間違いを自ら進んで正すようなカルチャーの会社ではありません。
欧米の例を見ても、政治家や法律などが「NO」を突きつけてはじめて、渋々変わる、という感じです。
業績は突出していて、企業カルチャーはクレバーではあるけれど、社会的責任を果たすという観点では、かなりみっともない会社なのです。
アマゾンで買い物することが悪いとは思いません。
確かに便利ですしね。
でも、反対すべき点は、きっちり反対してもいいんじゃないでしょうか。
税金をちゃんと払えとか、労働者を大切にしろとか。
便利だから無条件・無批判に受け入れるということで本当にいいのかと問いたい。
欧米みたいに、大新聞やテレビ局など、大きなメディアに、もっとこの問題を報道してもらいたいものです。
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「日本人はなぜアマゾンに怒らない」潜入ジャーナリストが暴く現場の絶望
週刊ダイヤモンド(2019.9.20)
https://diamond.jp/articles/-/214964
■米富裕層「税金ほぼ払わず」 ベゾス氏らの納税記録暴露
日本経済新聞 2021年6月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08F810Y1A600C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1623186102
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非営利の米報道機関プロパブリカは8日、米アマゾン・ドット・コム創業者ジェフ・ベゾス氏ら富裕層の納税記録を独自に入手したと発表した。
上位25人の合計保有資産価値は2014年~18年に約4010億ドル(約43兆円)増えた一方、連邦所得税の支払額は136億ドルにとどまった。
富裕層に有利な税制が格差拡大を助長していると主張した。
プロパブリカは寄付を元に調査報道を手がける非営利メディアだ。
米内国歳入庁(IRS)で機密扱いにされている納税記録を独自に入手し、分析結果を公表した。
プロパブリカは入手方法を明らかにしていないが、報道は公共の利益に資すると判断したとしている。
一方、IRSのチャールズ・レティグ長官は8日の議会公聴会で「違法行為があった場合、捜査対象となる」と話した。
プロパブリカは、米国の富裕層が蓄えた富のほんの一部しか税金を払っていないと主張する。
例えばアマゾン創業者のベゾス氏は07年、会社の株価が2倍以上になったにもかかわらず、所得税を払っていなかった。
11年には損失を計上し、節税していた。
子供のために4000㌦の税控除を申請し、受け取っていたこともあった。
富裕層が保有する会社株式や不動産といった資産は、売却されて利益が実現しないかぎり、課税所得とみなされない。
プロパブリカは米誌フォーブスのデータを基にベゾス氏の富が06年から18年までに1270億ドル増えたと推計。
この間の連邦税の支払額は14億ドルで、富の増加に対する「真の税率」は1.1%にすぎないと主張する。
借り入れを使った節税テクニックもある。
著名アクティビスト投資家のカール・アイカーン氏は16年と17年に調整後総所得を計上しているにもかかわらず、連邦所得税を支払っていなかった。
借入金の利子の支払いが収入を上回っていたからという。
アイカーン氏はプロパブリカの取材に対し、節税目的の借り入れとの見方を否定した上で「勝負に勝つためだ」と主張した。
ベゾス氏やアイカーン氏のほか、バークシャー・ハザウェイを率いる著名投資家ウォーレン・バフェット氏や、米メディアのブルームバーグ創業者マイケル・ブルームバーグ氏、テスラ創業者イーロン・マスク氏らの納税情報が暴露された。
上位25人の富裕層合計でみても富の増加分に対する税金支払額の比率は3.4%にとどまった。
平均的な米国の勤労家庭は富の蓄積以上に税金を支払っている。
米国では富よりも勤労所得への課税に重点が置かれていることが一因だ。
富裕層増税の導入を主張する民主党のエリザベス・ウォーレン議員は8日、報道を受けて「我々の税制は収入で財をなさない億万長者によって不正に操作されている」とツイッターに投稿した。
バイデン政権は格差是正を政策の柱に掲げる。
連邦所得税の最高税率を37%から39.6%に上げ、年収100万ドル超の富裕層の株式などの譲渡益(キャピタルゲイン)にもこの最高税率を適用することを提案した。
ただ今回のプロパブリカ報道によって所得税の最高税率を上げても、納税額はあまり増えないことが明らかになった。
ウォーレン議員らは保有資産への課税を主張している。
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米富裕層「税金ほぼ払わず」 ベゾス氏らの納税記録暴露
日本経済新聞 2021年6月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08F810Y1A600C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1623186102
■Amazon創業者ジェフ・ベゾスに「宇宙から帰ってこないで」という請願に17万5000人以上が署名
livedoorニュース(2021年7月21日) GIGAZINE(ギガジン)
https://news.livedoor.com/article/detail/20566513/
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AmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏が2021年7月20日に、自身が設立した宇宙開発企業・Blue Originのロケットに搭乗して宇宙飛行し、約10分後に無事地球に帰還しました。
そんなベゾス氏に対し、地上では「そのまま帰ってこないで欲しい」という署名運動が展開され、記事作成時点で17万5000人以上の賛同を集めています。
ベゾス氏は2021年6月に、Blue Origin初となる有人宇宙飛行に参加することを表明し、宇宙への出立は7月20日だということを明かしました。
ベゾス氏が宇宙飛行の準備を進める中、オンライン署名サイトのchange.orgで、Ric Gというユーザーが6月に「ジェフ・ベゾスの地球帰還を許さない」というタイトルで署名を開始しました。
署名の発起人はキャンペーンについて、「億万長者が我先にと宇宙旅行に繰り出すのは、日々の糧を得るためだけに必死で働いている労働者の人々の顔に泥を塗っているようなものです。ほんの一握りの億万長者が『よしやろう』と決めれば解決できる、現実的で具体的な問題が地球上には山積みになっています。飢餓やホームレス、貧困をなくすにはお金がかかりますが、豪邸を何軒も建てたりヨットを何隻も買ったりするお金があればなんとでもなるでしょう。億万長者や大企業は、社会的支援の費用を公平に負担すべきです。とりわけジェフ・ベゾス氏は、思いやりと人間性を銀河のどこかで見つけられるまで、宇宙にとどまっていればいいのではないでしょうか」と説明しています。
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Amazon創業者ジェフ・ベゾスに「宇宙から帰ってこないで」という請願に17万5000人以上が署名
livedoorニュース(2021年7月21日) GIGAZINE(ギガジン)
https://news.livedoor.com/article/detail/20566513/
■アマゾンの納税額が楽天より圧倒的に低い理由
東洋経済 2019/11/11
https://toyokeizai.net/articles/-/308929
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2000年に日本で業務を開始したアマゾンジャパンが、日本でいくら納税したかがわかる年が1年だけある。
2014年だ。
官報に、アマゾンジャパン株式会社とアマゾンジャパン・ロジスティクス株式会社の2014年12月期の決算公告が発表されている。
アマゾンジャパン株式会社の売上高は316億円強で、法人税が4億5000万円強。
さらに、アマゾンジャパン・ロジスティクス株式会社の売上高は582億円で、法人税が6億円強。2社を合計すると、売上高が899億円強で、法人税が約10億8000万円──となる。
・なぜ「アマゾンの納税額」は少ない?
ここで、「おやっ!??ちょっと変だぞ」と気づいた方もいるだろう。
「アマゾンの日本での売上高が、900億円弱というのは、数字が一桁少ないんじゃないのか」と。
そう思った人は、かなりのアマゾン通である。
米アマゾンが発表する年次報告書によると、2014年の日本での売上高は79億1200万ドル(8700億円)と記載されている。
米アマゾンの年次報告書の記載と比べると、決算公告に記載された売上高は、ほぼ10分の1に減少している。
法人税などの税金は、売上高から販売管理費などの諸経費を引いて最後に残った税引き前利益にかかるものだから、売上高が低くなれば、その分純利益も低くなり、納税額も低くなる。
アマゾンの年次報告書によると、8700億円の売上高を上げている日本において、納税額が10億8000万円に過ぎないというのだ。
単純計算とはいえ、売上高が8700億円となると、法人税額が、100億円を超える可能性もある。
実際、同じような売上規模の小売業者である高島屋の法人税はこの年、136億円強に上る。
また、日本の同業者である楽天は、同年の売上高は5985億円で税引き前利益が1042億円に対し、法人税は331億円を支払っている。
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アマゾンの納税額が楽天より圧倒的に低い理由
東洋経済 2019/11/11
https://toyokeizai.net/articles/-/308929
■アマゾンに日本政府のIT基盤を丸投げ
・日本国民や日本政府の機密情報が米国へ大々的に流出するリスク
論座(朝日新聞)2020年09月28日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020092600003.html?page=1
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今から167年前の1853年、浦賀沖に米国ペリー提督率いる黒船が来航して徳川幕府は上を下への大混乱に陥り、明治維新につながっていった。
それ以来、日本人の保守的で慣習に流されがちな側面を揶揄して「黒船が来ないと改革はできない」としばしば表現される。
10月1日から、次期政府共通プラットフォームは米国企業のAmazonが提供するAWS(Amazon Web Services)のクラウド・コンピューティング・サービスに移る。
この事態をわかりやすく言えば、「みんなで黒船に乗って改革してもらおう」という話だ。
「みんなで乗れば怖くない」という意識が安倍政権の方針を引き継いだ菅政権にはあるのかもしれないが、本当に「怖くない」のか。
幕末の黒船には吉田松陰が乗り込もうとしたが、その話とはまるで違う。松陰は身を捨てても先進文明を学ぼうとする覚悟を決めていたが、現在の日本政府は黒船Amazonの単なる客だ。
しかも、国民や政府の機密情報が大々的に流出するリスクにも目をつぶって乗ろうとしている。
・「AWSは国内各社より優れていました」
Amazonにみんなで乗ることを決めた安倍内閣の総務相、高市早苗氏は日本会議国会議員懇談会の副会長でもあり、右翼的な言動が目立つ。
その高市氏は今年5月20日、自らのホームページ上のコラムでこう綴っている。
「私は、『第2期(次期)政府共通プラットフォーム』について、何とか『純国産クラウド』で整備できないかと考えていました。昨年9月の総務大臣就任直後、『設計開発の一般競争入札』は昨年3月に終わっていたものの、諦め切れずに、改めて国内各社のクラウドサービスとの比較・検証を行いました」
愛国の情がそうさせたのか、高市氏はAmazonと国内メーカーとの比較、検証の再調査をしたと記している。
だが、その結果についてはこう続けている。
「日本人としては残念ですが、十分な比較・検証の結果、AWSは、『セキュリティ対策』も含め、『クラウドサービスのメリットを最大限活用するという点』で、国内各社のクラウドサービスよりも優れていました」
本当にそうなのか。
この高市氏の言葉に対して、私が取材した日本有数のセキュリティ設計専門家は問題の深さをこう指摘している。
「ふざけるなという話ですよ。それだったら、なぜもっと早く国内メーカーや専門家にそういう問題提起をしなかったのでしょうか。問題は政府基幹システムのアプリケーションもセキュリティも今後はAmazonに従うということです。もっと早く議論すれば専門家や学者がいろんな意見を出したでしょう。安倍さんや菅さんのやり方はまさに独裁でしょう。議論や意見の出しようがない」
しかし、この専門家も高市氏も、Amazonなどの海外勢に比べて日本の国内メーカーが技術力で劣っていることを認めている。
なぜ、こんな状態になってしまったのだろうか。
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アマゾンに日本政府のIT基盤を丸投げする菅政権~NTTデータはなぜ敗北したのか
菅政権「デジタル改革」の罠
論座(朝日新聞)2020年09月28日
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020092600003.html?page=1
■『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』
著者: 堤未果
出版社:NHK出版
発売日:2021年08月31日
https://a.r10.to/hD9lT7
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『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』
・内容紹介(出版社より)
街も給与も教育も、米中の支配下に!?
コロナ禍の裏で、デジタル改革という名のもとに恐るべき「売国ビジネス」が進んでいるのをご存じだろうか?
アマゾン、グーグル、ファーウェイをはじめ米中巨大テック資本が、行政、金融、教育という、日本の“心臓部”を狙っている。
デジタル庁、スーパーシティ、キャッシュレス化、オンライン教育、マイナンバー……
そこから浮かび上がるのは、日本が丸ごと外資に支配されるXデーが、刻々と近づいている現実だ。
果たして私たちは「今だけ金だけ自分だけ」のこの強欲ゲームから抜け出すことができるのか?
20万部超のベストセラー『日本が売られる』から3年。
気鋭の国際ジャーナリストが、緻密な取材と膨大な資料をもとに暴く、「日本デジタル化計画」の恐るべき裏側!
・内容紹介(「BOOK」データベースより)
行政、金融、教育。国の心臓部である日本の公共システムが、今まさに海外資本から狙われていることをご存知だろうか?
コロナ禍で進むデジタル改革によって規制緩和され、米中をはじめとする巨大資本が日本に参入し放題。
スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育…いったい今、日本で何が起きているのか?
気鋭の国際ジャーナリストが緻密な取材と膨大な資料をもとに明かす、「日本デジタル化計画」驚きの裏側!
・目次(「BOOK」データベースより)
第1部 政府が狙われる(最高権力と利権の館「デジタル庁」/「スーパーシティ」の主権は誰に?/デジタル政府に必要なたった一つのこと)/第2部 マネーが狙われる(本当は怖いスマホ決済/熾烈なデジタルマネー戦争/お金の主権を手放すな)/第3部 教育が狙われる(グーグルが教室に来る!?/オンライン教育というドル箱/教科書のない学校)
・著者情報(「BOOK」データベースより)
堤未果(ツツミミカ)
国際ジャーナリスト。東京生まれ。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券などを経て現職。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞を受賞。『ルポ貧困大国アメリカ』で日本エッセイストクラブ賞、中央公論新書大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
・商品レビュー
国家による監視社会になってしまう!
rakuraku..評価 4.00 4.00投稿日:2021年09月07日
一見するとデジタル化した方が効率は良くなるように見えますが実はさらにその先には国民を監視することが可能な世界が見えて来ます。銀行にある預金残高はもちろん病院履歴や移動の履歴などすべて紐付けされると自分の行動が把握されてしまうので何でもデジタルにするのは考えものであると感じましたね。
評価4.004.00投稿日:2021年09月18日
「デジタル」の名のもとに行われる、改革ならぬ改悪・売国行為の数々。本書を読むと暗澹たる気分になるが、実態を知らないことには抗議の声をあげることすらできない。
堤氏の受けてこられた「本物の教育」についても触れられている。教室に関心がある人には特に勧めたい。
評価5.005.00投稿日:2021年09月16日
面白くて一気に読了。この著者は筆力が抜きん出てる、序章からやられた。デジタル礼賛本が溢れ、政治家もテレビもやれキャッシュレスだマイナンバーだデジタル庁だの一色で、漠然ともやもやしたものを感じていたが、誰も書かないデジタルの負の側面を各国の事例や歴史的事実と共に示しながら、
立ち止まって考える事の重要性を問題提起している。全体的に知らなかったことばかりで非常に勉強になった。エストニアやスウェーデンの例、韓国の事情、米中の情報戦争やエリート集団の目指すハイパー世界など、面白い。RCEPの中身があんな内容とは衝撃だった。個人情報はなるべく出さないようにしよう。現金派でもあるので。
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『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』
著者: 堤未果
出版社:NHK出版
発売日:2021年08月31日
https://a.r10.to/hD9lT7
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