医療事故という言葉があります。ご存じの通り、医療の過程において発生した事故のことを意味します。
医療従事者の過失により生じた事故は特に医療過誤といいますが、不可抗力により事故が生じてしまう場合もあります。
我々医療従事者は、もちろん過失による事故を起こしてはなりませんが、不可抗力による事故もできるなら起こさない、仮に起こったとしても速やかに適切な対応をとらねばなりません。
歯内治療を行う際にも、事故が起こることがあります。その中でも、根管洗浄する時の事故を防ぎ、安全かつ効果的に根管洗浄する方法を開発すること、これが私の研究課題でした。
根管洗浄では、強い作用を持つ洗浄液を使いますが、このような薬液は根管の中だけに作用させなければなりません。根管の外、例えば皮膚、口の中の粘膜、あるいは洋服などには間違っても落としたりしてはいけません。
根管治療するときにはラバーダムをしますので、これが強い薬液に対する防御の役割もしてくれますが、それでも残念ながら事故が起こってしまうことはあります。
根管洗浄の問題点
注射器の形をしたシリンジに洗浄液を入れて、先端のニードル部分(洗浄針)を根管の中に挿入し、洗浄液を注入していきます。洗浄液は根管の中の有機質を溶かし、その汚れた洗浄液が根管口(根管の上の方)から溢れ出てくるので、これを吸引装置(バキューム)で吸い取っていきます。
この方法で根管洗浄する際に生じうる問題点が二つあります。一つは、根尖(根管の下の方)部分に洗浄液が到達せず、そこをキレイにできない場合があることです。ニードル先端を根尖にできるだけ近づければ、根尖部分にも洗浄液は到達しますが、そうすると二つ目の問題点が生じてきます。
その二つめの問題点とは、洗浄液が根尖孔から根管の外に溢出してしまうことです。あまり作用が強くなく、生体に害を与えないような洗浄液なら、多少出てしまっても問題はないのですが、次亜塩素酸ナトリウムのような強い作用を持つ洗浄液が出てしまうと、歯根の周りの組織(歯周組織)、シャーピー繊維や毛細血管、神経線維を溶かし、傷つけてしまいます。
www.smilebetter.jp歯科用品
医療従事者の過失により生じた事故は特に医療過誤といいますが、不可抗力により事故が生じてしまう場合もあります。
我々医療従事者は、もちろん過失による事故を起こしてはなりませんが、不可抗力による事故もできるなら起こさない、仮に起こったとしても速やかに適切な対応をとらねばなりません。
歯内治療を行う際にも、事故が起こることがあります。その中でも、根管洗浄する時の事故を防ぎ、安全かつ効果的に根管洗浄する方法を開発すること、これが私の研究課題でした。
根管洗浄では、強い作用を持つ洗浄液を使いますが、このような薬液は根管の中だけに作用させなければなりません。根管の外、例えば皮膚、口の中の粘膜、あるいは洋服などには間違っても落としたりしてはいけません。
根管治療するときにはラバーダムをしますので、これが強い薬液に対する防御の役割もしてくれますが、それでも残念ながら事故が起こってしまうことはあります。
根管洗浄の問題点
注射器の形をしたシリンジに洗浄液を入れて、先端のニードル部分(洗浄針)を根管の中に挿入し、洗浄液を注入していきます。洗浄液は根管の中の有機質を溶かし、その汚れた洗浄液が根管口(根管の上の方)から溢れ出てくるので、これを吸引装置(バキューム)で吸い取っていきます。
この方法で根管洗浄する際に生じうる問題点が二つあります。一つは、根尖(根管の下の方)部分に洗浄液が到達せず、そこをキレイにできない場合があることです。ニードル先端を根尖にできるだけ近づければ、根尖部分にも洗浄液は到達しますが、そうすると二つ目の問題点が生じてきます。
その二つめの問題点とは、洗浄液が根尖孔から根管の外に溢出してしまうことです。あまり作用が強くなく、生体に害を与えないような洗浄液なら、多少出てしまっても問題はないのですが、次亜塩素酸ナトリウムのような強い作用を持つ洗浄液が出てしまうと、歯根の周りの組織(歯周組織)、シャーピー繊維や毛細血管、神経線維を溶かし、傷つけてしまいます。
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