kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒

2015年12月28日 | ★★★☆☆
日時:12月26日
映画館:サロンシネマ
パンフレット:A4版1,000円。これでもかっというくらい盛りだくさんの内容。もちろん、全体の5分の1はグッズの広告。(笑)

本当は年明けにでも見に行くつもりだったのだが、「行きつけバーの常連さんたちで連れ立って行こう!」と前半は何だか大人っぽくてカッコいいが、後半は中二病という展開で今年最後の映画となりました。

結論から言うと、「良くも悪くも無い」。

今回、観ている時から感じたのが、「スターウォーズ」に対するジレンマ。
遠い遠い昔、「スターウォーズ」と言えば、見たことのない世界を展開させてくれるものだったような気がする。
ところが、このシリーズが先陣を切ったことで、特殊効果技術が格段に進歩し、いまやCG技術によって見たことない映像がほぼほぼ想像できなくなってしまった。(エピソード1~3のプロダクションデザインにあった突飛すぎる現実味の無さは、そんなことが裏目に出た結果ではないか。)

「スターウォーズ」の革新的な映像による新鮮味が薄れる一方で、かっての人気キャラクターが登場して世界観を維持しないと観客が納得しない。こうなることでますます見たことのあるような映像になっているように感じる。タイ・ファイターなんて、大気圏内を飛行されているとどっちつかずの感じで、ちょっと居心地が悪い。

「いつも一緒で、いつも違う」というのはシリーズものの鉄則だが、大ヒットゆえにどっちに転んでも批判を受けてしまうバランスの難しさに突き当たっているのではなかろうか?(その辺、長い歴史の中で上手に迷走してきたのが、007シリーズだと思う。)

また、今回は、ルーカスの世界観以上にJ.J.エイブラムス監督色が色濃くでているようにも思う。
新シリーズ第1作目ということで色々と伏線らしきものを張っているが、彼が製作したTVシリーズにあった「謎と風呂敷を広げるだけ広げて、全部畳みきらない」匂いがするなあ。「マルタの鷹」争奪戦は彼の作品の定番シチュエーションだが、今回のキーアイテムを誰がなぜ作ったのかは、永遠に解き明かされないんだろうな。

特に出生の秘密をめぐる展開が「エイリアス」の雰囲気に似ていなくもない。女声だったキャプテン・ファズマが「実はレイの腹違いのお姉さんでした。」というオチがついても驚きはしない。

ちなみに今回からの新キャラクター、Xウィングパイロットのウェクスリーを演じるグレッグ・グランバーグはJ.J.エイブラムス作品の古くからの常連さん。多分、エピソード9まで生き残るはず。

あと、思いついたことをつらつらと。

敵役の帝国軍残党ファースト・オーダーはこれまで以上にナチ色が強くなる一方、かっての帝国軍のように完全無欠ではなく、いろんな意味で隙だらけのところが新鮮。途中、解体せずにエピソード9まで頑張れるのだろうか。

Maz Kanataのモデルは、おじゃる丸のタナカヨシコ?
名前も雰囲気も似ている。
http://www3.nhk.or.jp/anime/ojaru/chara/popup/tanaka.html
ウソです。

J.J.エイブラムスの作品って期待させるだけさせて、最後は・・・ということが少なくないだけに、不安材料も残るのだが、いずれにしても次作を楽しみに待つとしましょう。

ところで、今回サロンシネマでの鑑賞だったが、劇場には2月上映予定の食人族映画「グリーン・インフェルノ」のチラシが。某氏の強いフォースを感じたなあ。









題名:スター・ウォーズ/フォースの覚醒
原題:STAR WARS THE FORCE AWAKENS
監督:J.J.エイブラムス
出演:デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー
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