kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

デリリウム

2024年11月10日 | ★☆☆☆☆

キングレコードの上映イベント「ホラー秘宝まつり」、こちら広島でも序破急の一部過激勢力の尽力でギリギリの日程とは言え上映実施。
今回のラインナップで唯一ジャロ映画(イタリア製猟奇サスペンス映画)の「デリリウム」を鑑賞することに。

舞台はロンドン。太もも露わな女性を狙う連続殺人事件が発生。事件に協力する犯罪心理学者に容疑がかかる。彼にはサディスティックな欲求に苛まれる性癖があり、美人妻は夜ごとの悪夢に悩まされる。この家の若い女性家政婦は妻と同性愛関係にあるようで、さらに近所に住む主人公のいとこ(女性)も妻に愛情を抱いている。
それぞれのエロティックな思惑を背景に、殺人事件は続く・・・

と言葉にするとなかなかのサスペンスっぽいのだが、それがストーリー展開と描写に全く反映されていない。
うわっ滑りなセリフと雑多な冗長なシーンのコラージュで、何が起こっているのか理解するにはそれなりの映画経験と想像力を必要とするのは間違いない。

舞台はロンドンなのだが、建物とか背景とか完全にローマ。ロンドンである必要性は全く語られない。殺人事件現場で登場するのはマカロニ映画ファンおなじみのモンテ・ジェラート水辺公園。カステラッリの「地獄のバスターズ」で裸のナチ女兵士がMP40を乱射することで有名になったあそこだ。ちなみに先日観たフランコ・ネロの「ヒッチハイク」でも使われて、コリンヌ・クレリーがヌードになってた。
さらに背景に崩れかけた三角形の尖塔がちらりと見える場面も。ひょっとしてカベスタジオの近くなのだろうか。

OPクレジットではなんとキャストの中にマカロニウエスタンの主題歌でおなじみのラオールの名前が!
結局最後までどの役か分からなかったが、エンドクレジットではマカロニ主題曲ばりのラオールの熱唱が!
鑑賞後、調べてみたら刑事役という結構重要な役どころ。(ただし、事件解決には全く役立たず。)一体、どんな経緯でこんなキャスティングになったんだ!?

何かとレア体験な映画ではあったものの、まあよほどのことがないともう観ないかな。
ということで、評価は
★★☆☆☆






題名:デリリウム
原題:Delirio caldo
監督:レナート・ポルセッリ
出演:ミッキー・ハージテイ、リタ・カルデロニ、ラオール

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