ハシちゃんの詩(うた)日記!

山郷の散策つれずれを
ペットのハシちゃんとつぶやきます。

こんなにも淋しい花があるだろうか

2012年06月18日 19時01分22秒 | 日記 
 梅雨の雨がなんとか夕方まで降らずにいてくれた。しかし、蒸し暑い一日だった。こんな日は今満開を迎えたクリの花の強い匂いがあたりを包んでしまう。遠くに近くに無数に点在する山グリも花を咲かせて初めて数の多さに気づく。色と音を失せた遠花火のように曇天の重い空の下に山グリの高木たちが里山のあちこちにはじけている。
 5月の末にシャクヤクの花をいっぱい咲かせていた廃屋の記事を載せたが、通りすがりに覗いてみると、もう、シャクヤクは影も形もなかった。しばらく来ないうちに、畑続きの屋敷は白いヒメシオンで埋め尽くされているではないか。ヒメシオンの花はノジギクの花を小さくしたような花びらで白や薄桃色をしている。茎もほっそりしていて背もそこそこ高い。
 意外であった。この華奢(きゃしゃ)なヒメシオンがこんなに繁殖力があったとは。それにしても、なんと淋しい花だろう。野路に咲くヒメシオンは可憐だと思ったこともあるが、「あるじ」の居なくなった廃屋を埋め尽くすヒメシオンは、なぜか淋しい。