高い、高い空に、色づいた桜の葉が
思い思いに日差しを浴び、くっきりと。
さて、秋といえば読書…というわけで
少し前に、末尾の記事でお力添えいただいた
研究者さんより、一冊の本をお借りして、
今、読みふけっています。
「なんか、堅苦しそう」
「免疫学なんて、別に関係ないし」
と、思われてしまうでしょうか。
しかし、そんな方でも例えば
化粧品好きさんなら、
有名ブランド ヘレナ・ルビンスタイン
音楽好きさんなら
コンテンポラリーの奇才 ベラ・バルトーク
英国王室ウォッチャーならジョージ五世
……が出てくると聞いたら、ちょっと興味が持てるかも知れません。
ほかにも、ドビュッシー、コクトー、ダリ、ドミンゴ等々、
歴史上の、遠い世界の有名人がこの本の中で、主人公に縁ある登場人物として
生き生きと語りかけてきます。
主人公は世界で初めて、
アレルギーの発症メカニズムを基礎研究で解明した免疫学者。
と同時にハンガリー貴族の出身でもあり、非常に豊かな教養と感性、
そして人脈を持ち
戦後、不遇な時代を過ごしながらもパリ、イタリア、アメリカと
世界をわたり、“冒険しながら”サイエンスに情熱を傾け、
さまざまな人との関わりの中で大成していきました。
この本はそんな彼の自伝的手記です。
とてもチャーミングな方で、多くの人に慕われ、ピンチのときには必ず
誰かが手を差し伸べてくれるのも読んでいて気持ちが良いです。
一貫して「人の温かさ」がこの本には綴られています。
6割以上は芸術や文化、上流階級の暮らし、友情物語なので、
サイエンスに興味がない人でも楽しめると思います。
(この翻訳をした方も世界的に有名な博士で、
文化や芸術に造詣が深く、自身でお能も創作しているほど)
教養を深めたい人にも、おすすめです。
この書籍を推薦くださった教授には、下の記事の監修をしていただきました。
(メディアに比較的多く出ている、有名な方ですよね)
こちらもご興味あれば、ぜひ。
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