私は五本、持っている。
それぞれに、購入時の思い出があるけれど、
今、改めて思い出すのは、この2本をいただいたときのこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/15/87c735f99d2ef7262a1481f4209266e1.jpg)
高麗組の、春色の帯締めと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/0c/9469901dcd3600bf3ca82e774cf7ba89.jpg)
組み方を忘れてしまったが、茶系の一本。
時系列で言えば、春色の方を先にいただいた。
私好みの明るい色の組み合わせで、ラブリーで、
一目ぼれに近かったが、なぜか店主のテンションは高くなかった。
具体的にどんなやりとりがあったか、もう覚えていないが、
-お客さんが気に入っているなら、どうぞ-
そんな風に、言われたと思う。
茶系をいただいたのは、それから1年後くらいだったか。
このときは、私の方が迷っていた。
お友達が、この色違いを持っていて、同じものがいいなぁと
思っていたものの、在庫はなく。
-茶系か… 少しシックじゃないかなぁ-
ところがこのときの店主は大乗り気。
「これは何にでも合いますよ。どんな帯でも、自然に手にとる帯締めになりますよ」と
ニッコニコ。
そうかなあ。半信半疑だったが、そこまで強く薦めてくれるのなら、と
背中を押されるようにして、いただいた帯締めだ。
あれから数年。実際はどうなの?と言えば。
店主の言った通りで、茶系の方が使いやすいし、出番も多い。
春色は……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/42/f78f61e2084005dfb6905bb2edef4034.jpg)
こんな装いのときとか、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/95/2935679ccb9084a27d10b5724c31971a.jpg)
こういう感じのときに。
茶系は……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/ec/5cac8da0bd16f212073da91e27a79eae.jpg)
前回のお出かけや
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/54/0c308b6b586fd7eba4e5b8769ec1d3f5.jpg)
こうした帯に合わせて。
少し離れたところから見ると、
茶系の方が目立つし(春色は白っぽくなってしまう)、
帯が白っぽくても濃いめでもコーデが可能。
(春色は、帯地が黒のときにほぼ限られる)
帯締め単体で見れば、配色も織り方もきめ細やかで、
わあ、きれい、となるのだけど、
それと、コーディネートの中で存在感を発揮するのとは、どうも別のようだ。
帯締め1本でも、身をもってわかることがある。
コーデの幅を広げるためにも、老舗の意見はきちんと聞くべし、と
この一件以来、私は自分に言い聞かせている。