この出来事で私が感じたこと、考えたことは
やはりブログに残し、シェアしたいとの思いに至りました。
覚えている人はいないと思いますが、
私はつい1カ月半前、2024年の大みそかの日に
川崎市のホールへ、オーケストラを聴きに行きました。
私にとって初めてのジルベスターコンサートで、心浮き立っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/80/846a4f3a9342182e61570d1ad4a1f2ca.jpg)
このときの指揮者が、先日お亡くなりになった
東京交響楽団の桂冠指揮者(名誉指揮者)、秋山和慶さんでした。
秋山さんは今年も1月早々のニューイヤーコンサートをはじめ
いくつもの公演でタクトを振ることが決まっていました。
ところが、報道によると元日に、自宅の電球を替えようとして
転倒し、頚髄損傷の大怪我を負ってしまったのです。
首の骨は7つあり、上からC1~7と示されますが
そのうちC3~4の怪我と聞きました。
これは報道ではなく、一般的な情報として、四肢麻痺がまず
免れないとされ、呼吸にも影響が及びうる部位です。
御年84歳。この年齢でこの怪我を負うことが
どれほど厳しい状況か……口にしようとすれば涙ぐんで
しまうほどです。
祈りもむなしく、
秋山さんは1月下旬に音楽界からの引退を発表し、
その数日後にお亡くなりになってしまいました。
大みそかのコンサートでは、端正でまとまりのよい音を
つくる方だなあと思いながら聴いていました。
そして、お名前をどこかでもっと、何度も観た覚えがあるなあとも。
後で思い返すに、この方は吹奏楽の指揮もされていて、
たぶん私の中学時、コンクールの課題曲の模範演奏で
指揮をなさっていたと…。
また、NHK大河ドラマのオープニングテーマも何度か、指揮していたようです。
長年にわたり、日本を代表する指揮者の一人として
国内外を舞台に活躍していた方でした。
地方の音楽振興にも力を入れ、後進の指導にも熱心だったと聞きます。
何より、大みそかに年齢による体の衰えなどみじんも感じさせず
一方で、年齢を重ねた方ならではの円熟味ある指揮を観ていただけに
その翌日、こんなことに……と
まったくの他人であるのに私は、とてもとてもショックを受け
その思いをフェイスブックにつづったのち、そちらの方は更新できなくなって
しまいました。
大真面目に、この世に神などいない、とすら思いました。
(気を悪くされる方がいたらすみません)
このつらさを和らげるのは時間の経過を待つことと、
自省し建設的な"教訓”を身に刻むこと。
高齢になってからの怪我は、あっという間に人生を
過酷なものに変えてしまいます。
気をつけていても避けられない事故もあるのだから
気をつけられることは、気をつけていこう。
自分の足腰、体力を過信せず、
(自分がこれまでやりがちだった)雑な動きや無理は避けよう。
それで多少、動作が遅くなり効率が悪くなっても
怪我をしなければそれがベストなやり方だと割り切ろう。
2009年の、故 中村紘子さん(2016年逝去)を迎えてのNHK交響楽団の
公演動画です。改めて、お二方に哀悼の意を表します。
Chopin Piano Concerto No.1 Op.11 ♪ Hiroko Nakamura (2009) ♪