神奈川絵美の「えみごのみ」

香合百花繚乱、根津美術館にて

先週の話になりますが、

ここは表参道の交差点。
近くのクリニックでプレス発表会があり、
それならと、その足で根津美術館へ行くことに。

選んだのは

まだ寒いうちにと、草木染の紬を。
通称「プレミア紬」→名前の由来は記事の最後にリンクを貼りますね。

少しでも、春の兆しを取り入れたくて、
帯は藤田織物の「芽生え」八寸。
帯揚げは紬地に花柄の染。
帯締めは明るいフューシャピンク。道明の冠組です。


半衿は、いろいろな着物にマッチして
重宝している、ゑり正さんの軽い花柄。
そして、お襦袢は今年初の桜。袖口からちらりのぞかせて。

上半身とお太鼓はこんな感じ。


とはいえこの日はとても寒くて

美術館のお庭は、紅梅が咲いていたものの、
冷たい霧雨模様。散策できず残念でした。


根津美術館では、館蔵の香合展を開催中(~3/31)。
私、お茶は「気軽なお客要員」の域から一向に出られないのですが、
お茶道具、特に香合のような小さなものを観るのが大好きで


以下、レポというほどの内容ではありませんが、、、


個人的には、染付もいいのですが、
昔むかし、鎌倉時代、
香合が茶の湯の道具に取り入れられた当初の
こうした彫漆が味わい深く、見入ってしまいました。

これは解説の受け売りですが
香合はもともと、鎌倉時代に香炉とセットで広まり、室町時代には
書院の飾りに用いられたそう。
その後、江戸時代に炭手前が定着すると、香炉から離れて炭道具として
用いられるようになり、
炭手前拝見の折、もっとも喜ばれる道具の一つとして鑑賞されるように
なったとのことです。


鎌倉彫。こちらも私のお気に入り。
武骨な印象も受けますが、とても存在感あります。


そして、素朴な陶器。これは黄瀬戸。
非対称で丸みのある形が、なんとも優しいですよね。


こちらはかっちりと、みやびな螺鈿。


そしてやはり、染付は華やぎがあります。
(お茶に華やぎという言葉はそぐわないかもですが)
左は仁清、右は赤絵。

このほか、野点に携帯するための、さらに小さな香合も
たくさん展示されていて、
(ムードがありませんが、100均で売っている化粧品の
クリーム用ケースくらいの大きさ)
柄が細かく繊細なものも多く、さしずめミクロコスモス。

写しでもいいから、欲しいなあなんて思ってしまいました。


月々のお茶道具等が展示されている2階の常設ルームともに
とっても見応えありました。
思わず館蔵のカタログを買ってしまったほど。
香合好き、小さな可愛いもの好きさんにはぜひ、おすすめです。


※香合百花繚乱 根津美術館のサイトはコチラ

※「プレミア紬」名前の由来はコチラ

コメント一覧

神奈川絵美
風子さんへ
http://blog.goo.ne.jp/kanagawa_emi
こんにちは
香合は季節をあらわしていたり、花やお軸と
呼応させたりと、とても奥深く趣深いですよね。
自宅ではインテリア感覚で飾るのも楽しくて、
いろいろ集めたくなってしまいます

>一足先に 春
ありがとうございます。
本格的な春の訪れが待ち遠しいですね。
風子
ほんと 香合は小さいのに 茶席では 大きな存在で、そして いろいろ趣向を凝らしたものが多いので楽しいです。
茶会で拝見するのも 興味しんしんです。

お召しの桜のお襦袢 一足先に 春が来たようです。
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