神奈川絵美の「えみごのみ」

声と声とのマリアージュ

(前回の続き)

初めて訪れた高円寺の劇場 座高円寺は


通りすがりに観ただけなので詳しくはわからないのですが
ホワイエに舞台衣装の展示があって



やっぱりこういうのって演者を大きく見せる工夫が
されているのだろうな。

ホールは2つあり、どちらも定員250名前後。

今回観た「宮城野」は、
矢代静一氏による戯曲で、江戸時代に華々しく名を馳せたものの
たった10ヶ月で消息不明になってしまった浮世絵師 写楽の
謎めいた生涯をモチーフにしたお話し。
宮城野は写楽の弟子と懇意にしていた遊女で、
その弟子が写楽を殺害した罪をかぶり、死罪に処される一方
弟子は写楽の孫娘と結ばれ、(のうのうと)写楽になりかわり
のしあがろうとする…みたいな筋なのですが
今回はそれを宮城野と弟子との台詞だけで展開する演出になっていました。

で、新鮮だったのは、出演者の2人が俳優ではなく、オペラ歌手だったという点。
宮城野役を演じたソプラノ歌手の菊地美奈さんが
かねてより演劇にも興味をもち指導を受けていたことから
「オペラも演劇も"声”と"動き”で表現する点は共通しているから!」と
声の可能性を追求する研究会を立ち上げ、その試みの一環として初めて
舞台俳優として演じたのが今回の舞台でした。

なかなかどうして、指導を受けているだけあり
事前に資料をちゃんと見ていなかった私は、終演までこの方を
ストレートプレイの俳優さんだと思い込んでいたほど。

一般的には別の世界と思われている領域に
飛び込んでいける積極性とか、思いの強さに刺激を受けました。



会の後半は一転、オペラ歌唱のステージに。
外は暑いですが、「赤とんぼ」「小さい秋」「紅葉」などの
秋の歌メドレーや、オペラ「マノン・レスコー」の二重唱で
張りのあるソプラノを聴かせてくださいました。
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