五代目中村雀右衛門さんの襲名披露とのことで
私の周りでも何人か、レポを上げてくださっている方がいます。
私は残念ながら、今回は観劇の予定がなく……
実はあまり、芝雀さん時代にもご縁がなくて。
でもたまたま、仕事柄定期購読しているスポーツ紙に
インタビュー記事が載っていたので、
ここでちょっと、覚書も兼ねてご紹介しておこうかなと。
新聞社のWEB版などでも見られるのかどうか、
わからないですが……掲載日付は3月5日です。
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(以下、要約です)
記事ではまず、長年の趣味であるカメラについて
触れられています。
愛用機種はライカ、4機もお持ちだそう。
-同じ被写体でも、眼で見た実物と、写真に撮ったものとでは
ずいぶん違うなと思うことが。
舞台でも、自分ではできているつもりでも、お客さまの目から
見ると、自分が思っているのとはまったく違うように見えている
こともある-
カメラの他にも、鉄道、料理、パソコンなど多趣味で、
可笑しかったのはそれぞれのエピソード。
-SLを追いかけていたとき、怖がりでホテルに泊まれないので
夜行で追いかけていた-
とか
-ターキーの丸焼きをつくるのに、オーブンに入らなかったので
ターキー用にオーブンを買い直した-
とか
-パソコン習得に時間がかかった挙句、深みにはまり
パソコンを自作した-
とか。
……何だか、キュート!
初舞台は6歳。
-小さいころはあがり性で
「ぷるぷるくん」と呼ばれていた-
病弱でもあったそうですが、優しくかつ厳しいお父様、先代雀右衛門さんに
守られて、反抗期もなかったそう。
今は
いかにお父様の芸を継いでいくか、と、
地味さを克服すること!?
-父は80代でも華やかで艶っぽかったのに、
私にはオーラがなく、電車に乗っていても
「どこのおじさん!?」って。
でも稽古して、舞台をつとめて、華に結びついていけばいい-
襲名興行では時姫と雪姫を、
6月の博多座では八重垣姫をつとめるそうで
今後は先代がライフワークにしていた道成寺ものにも
取り組みたいとのこと。
先々には、助六の揚巻もつとめたいとのことでした。
60歳といえば歌舞伎の世界では、
これから円熟味を増していく、という年代でしょうか。
記事の雀右衛門さんはお肌つやつや(秘訣はブログサマリー参照)、
もともと童顔でいらっしゃることもあり
まだまだアグレッシブに、ご自身なりの顔を
つくっていかれるのでは、と思いながら記事を読みました。
どうしても、先代と比べられる時期はあるのでしょうけれど
見出しの通り、一歩一歩、女形大名跡として
ご自身のスタイルも大事にしながら、“雀右衛門の顔”になっていかれるよう
応援させていただきます。