着ていったのは
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週末に引き続いての紅葉帯。
今回は仕事仕様の、通称「スーツ着物」に合わせて。
帯揚げは厚みのある総絞り。
やや野趣に富んだ、インパクトの強い帯締めは
小森草木工房さん。
好奇心から
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週末のコーデと比較してみました。
帯揚げと帯締めはどちらも同じオレンジ系なのですが、
(左はきねやさん)
色のトーンや質感によって、印象がずいぶん変わります。
お太鼓と横からはこんな感じ。
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最近、衣紋を詰め気味にしています。
この日は梶が谷駅前の化粧品店「樹音」さんにも寄り
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新しいオレンジレッド系の口紅をつけて、
明るい照明の下で一枚、撮っていただきました。
さて、
プレスセミナーのテーマは「HBOC」。
聞き慣れない言葉ですが、
アンジェリーナ・ジョリーの…と言った方が
ピンとくる方が多いかも。
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遺伝性乳癌卵巣癌症候群のことです。
このたび、日本で初めての、
HBOCの診療の手引きが発行されたとのことで、
改めて、HBOCを取り巻く現在の状況について、
著者の医師による講義を受けました。
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あくまで推定ですが、
乳癌患者さんの10%は、先天的な遺伝子変異による遺伝性乳癌と
言われており、
遺伝性乳癌の半分くらいは、BRCA1/2という遺伝子の変異によると
されています。
BRCA1/2の変異は
女性では乳癌と卵巣癌の発症リスクが、
男性では前立腺癌や(男性)乳癌のリスクが高くなります
(男性の場合膵癌との関連も指摘)。
変異の有無は、遺伝学的検査(遺伝子検査)という検査で
調べます。
今、通販やドラッグストア、医療機関などで1~3万円程度で
提供されている(DTC)遺伝子検査とは違うものです。
DTCの方は、遺伝子の“個性”から体質や病気のなりやすさを
統計学的に算出していますが、実際には単一の遺伝子の個性だけで
決まるものではなく、ほかの遺伝子や生活習慣等の環境要因も
関わってきます。
それに対し遺伝学的検査では、ここならBRCAという特定の
遺伝子の明らかな“変異”を調べるもので、それ単一でも変異があれば
高い確率で病気になったり、異常が生じたりすることがわかっている
ものが対象です。
お金の面で言えば、
今はやや安くなったようですが、25万円くらいします。
……といった内容は、特に目新しくはないのですが、
近年は、分子標的薬の開発が著しく、
BRCAの変異がある癌に効きやすいとされる新薬も出てきているので
(現時点では保険未収載)、
遺伝学的検査は、遺伝性の癌かどうかを知る目的だけでなく
そうした特定の薬が、効くか効かないかを予測する目的でも、
今後広く行われるようになる可能性が出てきています。
ただ、
周知のとおり遺伝子情報は究極の個人情報ですので、
薬が効くか効かないかわかりさえすればいい、みたいな
安易な態度で検査が行われたり、情報の管理がずさんになったり
しないよう、さらなる規範づくりや企業、医療機関の教育、
個人への啓発をしていく必要があります。
(その点が、今すでに保険内で行われている
組織の病理検査による薬物療法の選択とは事情の違う部分でもあります。
もちろん組織のプレパラートだって、厳重に管理されなくてはなりませんが)
メディア視点では、
今後、新薬が保険収載になったときに、遺伝学的検査がどう
入ってくるか、患者さんにどのように提供されるのか、注意深く
見ていきたいです。
ごく限られたケースになりますが
もし、遺伝性-が気になる、という人がいましたら、
まずはHBOCコンソーシアムのサイトにある
一般向けのパンフレット(無料ダウンロードできます)を
ご覧になってみてくださいね。→コチラです。