私の理想のアラフィフは
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米国のベーシスト、マーカス・ミラー。
スタイリッシュでハイセンス、潔く清明なイメージ。
そんな印象を持たれるアラフィフに、私もなりたい。
カッコいいオーラやエッセンスに、
ジェンダーや、瞳・肌の色は関係ないよね。
というワケで。
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コンゴのオシャレ集団、THE SAPEUR(ザ・サプール)の写真展。
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渋谷西武A館で、10日まで開催中。
たまたま初日に行けて、ラッキー!
というのも、
サップのお一人であるセブランさんという方が来日していて、
初日のみ、会場にいらしていたから。
そのときの写真が、コチラ。
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上からのライトが強くて、
顔に怖い影ができてしまったので
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小さ目ですみません。
それでもこの 密 着 度。おわかりいただけると思いますが…。
私、無意識に右手でガード(笑)。
サプールは、「オシャレで優雅な紳士たちの会」を意味する
フランス語だそうで、1970年代に発足。
フランス植民地時代に培われたファッションセンスが
ベースにあり、時代とともにアフリカンな色彩感覚やスタイルが
加味されていったそう。
私、フランス文化圏は、強いて言えばベルギーのブリュッセルくらいしか
訪れたことがないのですが、
こんなに密着するものなのですか…ドイツではありえない
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それはともかく、
こちらのセブランさんは、ローティーンのころから
サップをやっていらしているそうで、
服装もポーズも、決まっていますよね。
会場は写真撮影自由で
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この一角は“サップ上級者”の写真。
サップにもルールがあり、初心者は原則的に3色までしか
使えないんですって。
上級になると、それ以上、カラフルにできるそう。
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こちら、真ん中は女性のサップ。
女性でも男性とまったく同じ格好
(ドレスやワンピースではなく)というのがルールだそうで
このあたりは社会的な背景が絡んでいるのか
調べ甲斐がありそうですね。
私が、恐れ多くも“自分で着てみたい”と思ったのが
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こちら。このパープル。
まあぎりぎり、青山通りくらいなら歩けるかな、無理かな(笑)
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空に映える、暖色。
開放感がいっぱい。
自分の息子に
クリスチャンディオールとかイブサンローランとか
名付けちゃったり、
でも報道を見ると、逆にサップから影響を受けている
服飾デザイナーもいたり、
ただオシャレして歩いているのではなく、
新しい価値を生み出していること、よくわかります。
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サプールのメッセージは極めてシンプルで
「服を汚したくないから戦争はしたくない」
争いはおろかなことだと、神様の教えにはあるけれど
それよりも、オシャレなことばかり考えて頭をいっぱいにしていれば
戦争する気なんか起こらない!というのが本音…
というようなことが、説明書きにありました。
でもね。
私たちより戦争がずーっと身近なところにある
コンゴ(共和国、民主共和国)において、
その信念を貫くってすごい、エネルギーが要ると思うのです。
こう、字面で見るほど軽やかで粋な台詞ではないような気がする。
今回は純粋に、彼ら彼女らのヴィジュアルを
楽しみに行ったのだけど、
そこから受けたのはやはり、潔さとか突き抜けたクリアな感じで、
ああ、やっぱり私の理想のアラフィフ像がここにも、と、
元気をもらって、帰ってきました。