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築100年は経っていると聞いた、長平庵。
カーテン越しの陽だまりが、曙色にふんわりと、
おしゃべりに興じる私たちの顔に、紅を差す。
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白系きもの女子(笑)
今回、展示された着物や帯の写真はほとんど撮らなかったのだけど、
着尺は泥染めが中心で、
「下染めだけで60回、その後泥染めを4回×2日、するんです」と山本秀司さん。
昨今は、久米島紬“風”の紬も多く、出回っているそうだが
「本場の久米島紬は、染めの回数が多いために、絣の周囲に“にじみ”が出る
ものなのです」だそう。
近年は割と、泥染め以外の久米島も多く見かけたが
(私の着物もそう)、
やはり久米島といえば泥染め。原点回帰を思わせる展示だった。
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さて、
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沖縄のパイナップル入りカステラで
お茶をいただいていたとき、
お皿の柄が目を惹いて訊ねたところ、
「乾山の写し」と朋百香さん。
それに端を発し、
朋百香さんのお母さまがご存命中に蒐集した
器などのコレクションを見せていただきました。
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螺鈿に……(これはお花見に持っていくような、昔のお弁当箱)
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漆……(右は文箱。これで恋文の一つでもいただいてみたい、と妄想
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そして江戸中~後期と思われる鏡。
写真はほんの一部です(朋百香さんの許可を得て掲載しています)。
着物好きであるとともに、器好きでもあるワタシたち。
うっとりと手にし、眺めたのは言うまでもありません。
以前、長平庵は着物が好きらしい、という話を書きましたが、
今回も、たくさんの着物姿の来訪に、喜んでくれたかな。