ハノイの孔子廟とも呼ばれるバン・ミョウ(文廟)です。リ朝4代のリ・ニャン・トン(仁宋)によって、境内に1076年に最初の大学(国子監)が開設された。当初は宮廷の高官の子弟が学ぶためのものだったようです。 (歴史表参照)
この頃のベトナムでは、インドから渡来した仏教と中国からの道教が、土着信仰と接触して広く民衆に浸透し、儒教は支配層に受け入れられていたと言われている。
仏教はリ朝時代(1010-1225)には歴代国王も信仰するところとなり、仏教が支配的宗教となった。ところが、チャン朝時代(1226-1440)に入って歴代国王は仏教から儒教を基本とするようになり、後のレ(黎)朝(1428-1789)、グエン(阮)朝(1802-1883)では儒教によって支配されるようになった。
レ朝2代のレ・タイ・トンは儒学に優れ、ベトナムで科挙の制度を作った。各地に学校が建てられた。郷試(地方試験)と会試(全国試験)の制度が改正され、1442年から実施された。当初の制度では、郷試で合格した4,400人ほどが会試に臨み、このうち44人が合格した。(かなり厳しい試験ですね(^_-))
19世紀の阮(グエン)朝時代にできた奎文閣には1442年から1771年まで科挙に合格した人の名前を刻んだ亀の上に乗った石碑が並んでいる。
郷試に受かったものの、ハノイに出て国士監や文廟付近にある塾で学び、会試に合格するには苦節数年の人も多く、お金もかかり、大変だったようです。
ハノイの孔子廟とも呼ばれる文廟。 写真右:19世紀の阮(グエン)朝時代にできた奎文閣
19世紀の阮(グエン)朝時代にできた奎文閣にある、科挙に合格した人の名前を刻んだ亀の上の石碑。 写真右:孔子が祀られている建物
文廟の一番奥には民族音楽を奏でる建物があり、楽しませてくれる。また、お土産屋にはアオザイを着た女性がやさしく迎えてくれます(^○^) いい環境ですね。最高です!!何でも買ってしまいそうです(^^;;; 。 孔子。 写真右:アオザイを着た女性がやさしく迎えてくれるお土産屋。
参考:文廟の衛星写真がGOOGLE MAPSで見れます。 文廟: Pointer 21° 1'46.82", 105°50'10.94"
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