勘太郎爺奮闘記

滞在合計26ケ国、21年の海外生活が終りました
振り返りながら 日々の生活も綴ります

兵馬俑展

2022-11-26 | 歴史・文化

兵馬俑・東京展が、上野の森美術館で2022年11月22日から2023年2月5日まで開かれている。→こちらのサイト

1974年に秦の始皇帝陵の兵馬俑抗が発見されてから間もなく半世紀。日中国交正常化50周年の節目となる今年、国内3会場ですでに開催されていたが、この度、東京・上野で開幕している。

 

1995年、中国・成都で業務を行っていたが、気候も良くなり、休みが取れたので、西安へ2泊3日の旅を行った。その旅で、探訪した、秦の始皇帝陵の兵馬俑抗について、思い出しながら書いてみよう。

 

始皇帝陵の兵馬俑抗には、三つの俑抗が見つかっており、人、馬、生き写しの等身大の陶俑や陶馬が合わせて約8,000体が確認されている。

兵馬俑には戰車兵、騎兵や歩兵などの兵種があり、整然と隊列を組んで、あたかも巨大な地下始皇帝陵を守護する軍団のようである。

兵俑は身長178~187cm、鎧・甲に身を固め、一体ごとに表情が異なり、表情・態度は生き生きして、今にも動き出しそうなほどリアルである。中国古代雕塑芸術史における一つの粋と言える。

現在の西安市の東に位置する秦始皇の陵墓の東1.2㎞ほど離れた箇所にあり、兵馬俑抗が発見された時は、見渡す限りの荒れ地であったと。1974年春に地元の農民がここで井戸を掘った時、偶然にいくつかの陶俑の破片を発見した。当初は何かは分からなかった。ここに世界を震撼させた地下芸術宝庫があるとも誰も思わなかった。その後、考古学者が一年間余りに試掘・実地調査を行い、そこが大型な俑坑と確認した。これが1号兵馬俑坑である。

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兵馬俑博物館入り口、および、入り口前のお土産店

 

下記写真は、1号俑抗の内部:

1号俑坑は、東西約230m、南北約62m、地表からの深さ約5m、総面積14,260平方mの規模をもつもので、試掘で出土した陶俑、陶馬の排列から、陶俑、陶馬が約6,000体あると推定されている。また大量の青銅兵器も発掘された。

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当時は写真を撮ることが禁止されていたので、監視員に隠れて撮るのに苦労した。

 

1号兵馬俑坑が発見された後、引き続きその周辺地域の調査が行なわれ、1976年春に1号俑坑の北東側20mの所で、2号兵馬俑坑が発見された。

2号俑坑は、東西約124m、南北約98m、地表からの深さ約5m、総面積約6,000平方mの規模を持っている。試掘の出土情況によって、陶俑、陶馬が約1,300体あることがわかっている。2号俑坑は1号俑坑より俑の内容が豊富で、跪射俑、立射俑、騎兵俑などがあり、戰車も80余り発掘されている。       

   

1976年に2号兵馬俑坑に引き続き、1号俑坑の北西側25mの所で、3号兵馬俑坑が発見された。3号坑は東西約29m、南北25m、地表からの深さ約5m、総面積約520平方mで規模はかなり小さい。また、その表面は「凹」の形をしており、東側に坂のような通路があり、不規則的な形を呈している。

坑内から陶俑、陶馬が72体発掘されている。3号俑坑の規模は小さいが、非常に重要である。俑の種類、配置などから、それは1号、2号兵馬俑坑を統帥する指揮部をなしていると推定されているからである。

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3号俑抗

 

秦始皇陵の兵馬俑坑に関する文献がなかったので、二千年余り以來、周辺で兵馬俑の遺物が発見されていたのもかかわらず、それがこれほどの貴重な文物とはわからなかった。逆に不祥な怪物と誤解して(臨潼県西楊村には古くから土中に悪魔が潜むという伝説が伝わっていたそうだ)、注意されなかったらしい。

兵馬俑坑は発掘の途中の1979年秋に兵馬俑遺跡博物館が建てられ、発掘を続けながら開放という方法で公開展示された。

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参考:兵馬俑博物館の衛星写真がGOOGLE MAPSで見れます

     兵馬俑:Pointer 34° 23' 05.53", +109°16' 17.78"

 

 

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ra9gaki_do)
2022-11-26 19:00:38
勘太郎さま、こんばんは(^-^)
今日も大変お疲れ様でした。
いつも温かいリアクション
ありがとうございます。
兵馬俑〜素晴らしいですね!
歴史書で見るだけです。
実物ならではの迫力に圧倒されました。
見せて頂き有難うございます。

寒くなりました。
くれぐれもご自愛下さい。
返信する
兵馬俑 (勘太郎爺)
2022-11-27 00:30:32
楽描堂さん

こんばんは
いつも心温まるコメントを頂き、ありがとうございます。

私が、兵馬俑抗を訪れたのは、発見されてから21年目、遺跡博物館が建てられて、16年目で、まだ、1号兵馬俑抗の後方部などはまだ発掘が続いている時代でした。
目の前で、発掘品が大量に見ることができたのは、興味深々でした。
なぜ、こんなに大量の陶俑を作ったのか、
どのように、精細な造形と、なぜ大規模作ったのか、想像するだけで、興奮した思い出があります。
返信する
謝謝! (noko)
2022-12-04 02:15:44
勘太郎さん  こんばんは!
15年以上になりますが、兵馬俑博物館を見学し兵馬俑坑に入いりました。
この度画像を見せていただき、キレイに撮れているので感動しました。素晴らしい光景でしたよね。
私が行った時はまだ発見された方が、相当お歳をとっておられましたが、合同写真に納まって下さっていました。
「写真が撮れたかな?」と一瞬思いましたが、良い写真が撮れましたね。
フツフツと思い出させてもらいました。
忙しくてコメントもできませんでしたが、何回か見させていただきました。私のアルバムは引っ張り出す暇がありません。ゆっくり見て見たくはなりました。
でも、内容も素晴らしいブログを見せていただき感謝です。ありがとうございまた。
返信する
おはようございます (勘太郎爺)
2022-12-04 10:54:45
nokoさん おはようございます。

私が西安を訪れたのが、27年前。まだ、兵馬俑坑の発掘が続いてましたね。
同行の女性が西安出身での西安大学を卒業した方で、この方の案内で、いろいろ見物しました。監視員の目を避けて、写真を撮るのに援助いただき、たくさん撮りました。
nokoさんの花の写真もいろいろあり、いいですね。今後もがんばりましょう。期待してます。
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