勘太郎爺奮闘記

滞在合計26ケ国、21年の海外生活が終りました
振り返りながら 日々の生活も綴ります

2003年~2006年中国の旅 その2 北京・天壇

2018-06-29 | 建物・風景

中国の旅 その1北京・頣和園に続き、北京の天壇について、記述しましょう。

 

 

天壇(TianTan)@北京

 

 

北京の天壇は 明・清代の皇帝が天を祭り、そして豊穣を祈願する所で、数百年の間、歴代の皇帝が、盛大な祭典儀式を行った場所です。

 

中国には昔から、「天」は至上のものであり、万物を支配するという思想があった。皇帝は、「天命」を受けた「天子」であり、「君たる者は、天を父とし、地を母とし、民を子とする。」 とされてきた。天を祭るのは天子たる皇帝の役目だった。また、陰陽思想に基づいて祭天壇は国都の南郊に置かれる円丘であった。(明の都が南京から北京への遷都前は、南京市の城壁の南東にあったと言われている→こちら

 

 

北門から見る祈年殿 

 

 

祈年殿

 

 

北京の天壇は北側が半円形、南側が方形の壁に囲まれている。古代中国の「天圓地方」(天は丸く、地は四角)の宇宙観を表したものだそうだ。内外の二つの壁が敷地を囲み、総面積は273ヘクタールで故宮のそれの2倍を超える。 主要建造物は内壇内に集中している。

 

内壇の内側は、南北二つの部分に分かれる。北部は祈谷壇で、旧正月に豊穣を祈る祭礼に使われた場所です。中心をなすのが瑠璃瓦に金色の玉をもつ円形の殿堂=祈年殿です。 南部は、大理石で築かれた祭天台=圜丘を主とする建築群で、冬至には天を祭る行事に使われた。南部と北部の建築群は南北1,200mの天壇の中心軸に配置された全長360メートルの石板を敷いた大道の丹陛橋 でつながれている。
西天門内南側には、皇帝が祭天前に斎戒沐浴する斎宮がある。また、西側の外壇内には神楽署がある。祭祀の楽舞や礼楽を、教習・公演する場所でした。壇内の主要建物として、祈年殿、皇乾殿、圜丘、皇穹宇、斎宮、无梁殿、長廊、回音壁、三音石、七星石などがある。

 

天壇は、元々は明の永楽18年(1420年)に 天地壇として創建されたが、1534年(嘉靖13)に地壇(現在の地壇公園)が分離されてから天壇と称されるようになった。

1918年、天壇は公園として一般市民に開放された。現在は世界的にも有名な観光スポットで、北京のシンボル 的存在です。1998年に、世界遺産として認知された。

 

写真左:胡弓などで憩う北京市民@長廊、 写真右:丹陛橋から見る祈年殿

 

写真:祈年門で皇帝気分を味わう記念写真館

 

 

祈年殿

祈年殿は明の永楽18年(1420)に建設され、大祈殿と言われた。当初は矩形大殿で天と地をいっしょに祭ったようであった。嘉靖24年(1545)に3重屋根の円型建物となった。瓦は上から藍・黄・緑の3色であったが、1751年(乾隆16)より現在のような藍一色に改められた。大理石をかさね合わせた三層の台の上に建てられているが、いちばん下の台は広さ5,900平方mもある。「祈年殿」の「年」とは「稔」(実る)のことであり、豊年・豊作の意味で、初春(正月)に行われる重要な豊作祈願の行事の為の建物として用いられた。
建物の高さは38..2m、直径は24.2mで、内部の中心に、神位(天帝の位牌を置く場所)があり、西側の宝座は、皇帝が祭礼後に座って一休みする場所である。4本の木柱は春夏秋冬をそれぞれ象徴している。真ん中の12本の赤い木柱は、1年12カ月を、外側の12本の木柱は、1日 十二時辰(古代の時間の単位)をそれぞれ象徴している。

この大建造物は二八本の柱を組みあわせた建築だが、釘が一本も使われていないというから驚かされる。

 

写真左:祈年殿(1978年頃)、写真右:祈年殿内部天井(1978年頃)

 

写真右:祈年殿内部の神位(パンフレットから)

 

 

圜丘 

四角の外側の壁と、丸い内側の壇壁に囲まれている。圜丘は1530年(嘉靖9)に創建され,藍琉璃色の円形3層の祭壇であったが,1749年に白大理石を用いて改建された。各層の直径は21・15・9丈と直径をプラスすると、45丈になり、9の倍数で「九重天=天に 九重の王城あり」を象徴しており、また、「天」の最高権威を強調している。 上壇は天に祈るところであり、じかに天に対するため建物はない。皇帝は毎年、冬至の日にここに立ち、天に祈り「三跪九叩」(1回ひざまずき、3回床に頭をつけることを3回繰り返す礼)を捧げた。初夏には雨乞いも行われた。

 

天心石(パンフレットから)

後方の建物は皇穹宇で、建物内には歴代の皇帝の位牌がしまわれている。

 

 

天心石 

圜丘の円心にあたる石で、これを中心に扇形に石が敷かれている。1周の石は9の倍数で、円心から第1周が9個、第2周が18個、第九周は81個。さらに中層と下層に敷かれた石を合わせれば、全部で3402個(378の9倍)となる。円心に立つ人が声をかければ、よく響く。 この上に立って、「XXXX XXX!」と叫んでみてはいかが(#^.^#)

 

 

参考:北京天壇の衛星写真がGOOGLE MAPSで見れます

天壇:Pointer 39°52'58.24", 116°24'17.75"

 

 

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