前回の続きです。
戦時中のカナダ政府による日系人排斥と戦後の和解の歴史のシンボルとして、ジョイ・コガワ・ハウスを残し、維持していく活動をしているみなさん。
自分の民族とは関係なくても、そのために骨折りをいとわないひとたち。その心にある思いについてー。
と大きく言うのはためらわれるんですけど、少なくてもSさんの場合については、こう感じたんです。
カナダという国が、正真正銘、誇れる自国でありたい。
そのためには、きちんと過去に非人道的なあやまちも、和解の歴史もしっかり後世にも伝えていくことが責務。
日本人に和、潔さ、謙虚さなどに美徳に感じるひとが多いように、Sさんは、人としての誇り、その誇りを持ち続けるための責任を取ることが、自分が人間として生きていくうえで、とても大きな価値を持つものと感じている。
自分が引っ込む形で美徳を実践するのが日本人なら、Sさんは、自分が出て行く形で美徳を実践する、そんな対称を感じたんです。
隣国ではついに結果の出た大統領選挙。その後、ニュース解説のひとたちが「今後の予測不可能」と語る状況にー。
そんな中、ひととして、という目線が、わたしにはいっそう大事に思えてきています。
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