日本においては、まだまだEVよりもハイブリッド車が全盛で、PHEVはかなりレアだ。プリウスにおいては、先代モデルにも設定があったし、現行モデルでも一時期大々的にCMを打ち、推していたことがあった。
ところがトランクが小さくなることなどもあり、結果的にはあまりはかばかしくなく、今ではCMなどもやっていない。
さらにいえば、日本においては税制上の優遇はPHEVもハイブリッドもまったく同じで、EVも購入時以外のメリットはない。
つまり、こと日本においては、エキストラコストを払ってハイブリッドをPHEVにする意味はない・・・というのが本音だろうか。
そんな中、MercedesがリリースしたのがEクラスに導入したディーゼルPHEVだ。パワートレインとしては、きわめて理想的なはずだ。
ディーゼルエンジンは194馬力/400Nmを発生。これに122馬力/440Nmのモーターが組み合わされシステム出力としては306馬力/700Nmを獲得しているという。
基本となるEクラスは自分で操る車としては最高峰のひとつであり、かつ、もともとディーゼルモデルがあって、静粛性には定評のあるところ。よってPHEVならさらに・・・と。
注目なのはEVモード。EVモードでの走りは、ビックリするくらいにスムーズで力強く、440Nmのトルクは走りにインパクトを与えるのに十分だという。
このトルクは軽く言うレベルではない・・・はっきり言ってものすごい。さらにポイントはこのバッテリーで、満充電でEV走行のみの場合の航続距離は50kmと。
つまり、軽い通勤の往復ならEVだけでこなせるというもの。しかも、自宅で充電できるわけだから、遠出しない限り実質EVである。
今回、メルセデス・ベンツ日本では6.0kW(30A)対応の交流普通充電器本体を無償提供するほか、設置費用の10万円のサポートも実施するという。
これは価格を除けば理想的なサルーンといえよう。秘湯などに出かけるときはディーゼルの高速巡行で低燃費でいけるし、平日はEVで・・・
両方合わせれば、もはや羊の皮をかぶった狼に変身するはず。つまりどんなシーンでもこなせる万能選手というわけだ。
しかも環境にも優しい・・・のだが、日本の税制上は優遇がまったく受けられない。冒頭書いたEVとPHEVとハイブリッドの優遇は同じだが、ハイブリッドの場合はガソリンエンジンであることが条件なのだ。実はすでにMercedesではディーゼルハイブリッドを出しているが、少なくとも国産では出していないこともあるだろう。
もっとも、この車を買う方にはそんなことは問題にしないはずだが・・・(汗)
とはいえ、このモデルは欧州と日本だけで販売するという。あえてMercedesがこのタイミングで、このモデルを出してくることにきっと意味があると思いたいところだ。
絶対買えないが、なんとか買えるレベルの車に積んでほしいシステムである。
(1)「ディーゼルを無視したり馬鹿にしては絶対いけない」
世界や世間は一様に「HV EVのみに眼が向いている」様ですが、殊更「車両」については此処当面ディーゼルの呪縛とその能力からは決して逃れられないのです。
この「車両」とは、、、申し訳ないが「個人の趣味の道楽クルマ等はHV EVでも何ら支障問題は無い」のですが、、、、しかし「業務用途のトラック、建設機械,重建機」等はまだ現在の技術では圧倒的にパワー不足なのです。実際に現場にて話を聞けば「天然ガスのトラックさえ、パワーが無い加速不足」と言われます。
事は「大気にとって安全で安心 ついでに燃費も安い」だけでは世の中は動かないし回らないのですね。
何せ「大型トラックやマンモストレーラー、物凄い場所で酷使される重建機」等は、パワー不足では仕事にならず、結局その分余計に燃費がかかったり、何せHV EVは完全に電子化されているために複雑怪奇であり辺鄙な現場でそうそうぶっ壊れていたのでは仕事にもならない。此処に「ディーゼルの本来の圧倒的な強み」があります。何せ丈夫でありとにかくパワーが強い。
実はですね、、、内緒の話ですが自分の自慢のクライアントに「鉱山の鉱山鉄道ディーゼル機関車とトロッコ」があります。此処は世界的に有名であり「しょっちゅうあちこちのTV&映画のロケ」が行われ、有名な映画やTVはほとんど此処が舞台です。しかもこのディーゼル機関車のエンジンは「国産某社の1970年製」実に半世紀前のディーゼルエンジンが現役なのです。
メーカーも大変喜んでおり、おそらく現役世界で唯1台のDL=ディーゼルロコモーティブです。バリバリと爆音響かせて良く走っておりますよ。もちろん見学問い合わせ一切厳禁、、、過去オタクマニアが侵入し大事でした。しかし自分は現在唯一人電機関係整備を一任され「物凄いデケェ面?して入れます(爆笑) 此処には確かに古くてやんちゃな半世紀前のディーゼル機関車と
ディーゼルエンジンですが、それで無くては全てが駄目で鉱山機能がストップしてしまう、、、、それを支えているのがディーゼルなのです。オーナーは申します「後数十年使える限り大切に使う」と。それに応えて自分も命がけで整備業務にあたっています。ディーゼルを決して無視したりこ馬鹿にしてはいけない、、、日本の世界の基幹産業を支え、これからも維持させるにはどうしてもディーゼルが必要なのです。感情的にならず世論に流されず、事の本質真実を見極める眼と心だけは失いたく無いですね。お師匠様、ご訪問の皆様なら必ずご理解いただけると確信いたしております。 敬具
重ねてのコメントありがとうございます。
何を隠そう、マイカーはディーゼルです。この車を選んだ理由はディーゼルの圧倒的なトルクの強さと、燃費の有利さです。さらに言えば、エンジンの丈夫さにも期待というところです。
日本においては、軽油は輸出している実状にあり、小生の行っているスタンドではレギュラーとの価格差もリッター20円違いますので、下手な低燃費車より良いくらいです。
しかも今ではクリーンという意味でもガソリンに引けを取らないという点で、日本でももっと普及してもいいと考えています。