アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

柳亭市馬独演会

2009-12-09 06:30:11 | 落語
以前ひょんなことから、取引先の方を落語会にご案内した小生であるが、先日もにぎわい座での市馬の会にご一緒させていただいた。というのも、夏に市馬を聞いてすっかり気に入られたということだったからである。


 今回も、にぎわい座のいいところとばかり、お酒をちびちびやりながら開演を待った。開口一番は二ツ目の市楽、「道灌」をやる・・・うーん、ほんとに二ツ目か、君(汗)
 そして早速お目当て市馬の一席目、「禁酒番屋」だった。いろんな人がやる爆笑噺ではあるんだが、番屋の侍が少しずつ酔っていくくだりはさすがの一言。

 加えて、最後のところで一線を踏み越える演出をする噺家が多い中で、寸止めでサゲてくれたのは嬉しかった。これひとつで品が違ってくる。
 すっかりあったまったところで、ゲストの川柳だ。例によってガーコンだ・・・っていうか、寄席に通い始めて30年以上になるが、これしか聞いたことがない(爆)

 とはいえ、毎回笑わされるのが不思議の世界。相変わらずお元気で、80歳も目の前というのにいい声だ。歌いまくって中入り・・・ではなかった(苦笑)
 そう、ここは市馬の会のお約束で、歌が入る。師走となれば・・・ということで、待ってました十八番中の十八番「俵星玄蕃」、本人も最高に気持ちよく歌いまくり。こっそり小生もハモッていた(苦笑)

 さて、中入り後のトリは事前に公表されていたが、「淀五郎」だった。前回夏に聞いた「らくだ」と趣は異なるが、やはり長講一番の大ネタだ。
 しばらく聞いていないネタだし、なかなか演ずるのも難しいのだが・・・むむむ、むむ・・・上手い。さすがに市馬だ。台詞回しもいいし、形もいい。

 だが、何より中村仲蔵の人柄がなんとも温かく染み入ってくる。これは市馬の人柄そのものではないかと・・・そして、仲蔵と団蔵が実は淀五郎に同じことをしゃべっていたことを、あえてクドクド振り返らせない、さらりとした演出にしたところもにくい。
 そして、クライマックスではその団蔵が、淀五郎の影に仲蔵の姿を見るところもなんとも味わいがあるし、サゲではご一緒した方々が圧巻の一言だった様子。

 口がいい人、悪い人、いずれであっても実は温かいいい先生・・・そんなこの話のテーマをしっかりしみこませてくれる市馬の力量やよし。さすがに市馬・・・ますます大ファンになってしまった。
 ちなみに、その後は禁酒番屋よろしく、当然水カステラを・・・(爆)
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