故郷の町での恩返しの落語会、これまでも何度かやっているが、小生の住んでいた家が入っていた商店街のイベントで落語会を開催する運びとなり、先日口演してきた。
商店街といっても、今ではお店自体が減ってしまい、商店街と名乗るのもおこがましいようになっている。
かつては町では一番の場所だっただけに、今は昔・・・である。ただ、その商店街のメンバーの町内会は健在で、そのイベントとして開催ということになった次第。
ただ、その会員だけでは心もとないので、一般の方にもお声掛けいただき、当日は会場となったお店にいっぱいのお客様とあいなった。
事前の打ち合わせにより、商店街の役員さんたちが諸準備をしてくれた。高座はビールケースを組み合わせたうえに木の板を乗せたもの。
これに毛氈を掛けると立派な高座になる。ここまでやっていただけるなら、これはもう張り切るしかないぞ。
さて、会場は今回カレーとワンドリンク付きであったが、あいにくの雨にもかかわらず、集合も早く、急きょ開演を早めることに・・・
さて、開演にあたり落語が初めてという方もいらっしゃるということで、その解説も含め軽く「医学界展望」を始めた。
そしてそのまま続けて「紙屑屋」をやらせていただいた。小生にとっては困ったときの「紙屑屋」で、助かるネタだ。
もっとも、最初からやろうとしていたのではあるが・・・おかげさまでお客様のウケもよく、いい気分で中入りに。
中入りの間、スタッフから紹介されたのが・・・えっ、もしかして? そう、なんと高校一年生の時の生物の先生だった。
本来は高校教師にとどまるような方ではなく、生物学者になっていてもおかしくないような方だったのだが・・・とにかく面白い授業で、結果的に生物が好きになった。
その時以来だが、先生はなんと小生の当時の成績を記録されていたという・・・思わず汗ばんでしまった。
さて、それはさておき三席目は「二番煎じ」をやらせていただいた。おかげさまでオリジナルのくすぐりもヒットし、大好評のうちに終わらせていただいた。
終演後、数多くのお客さまから握手を求められたが、今回は手ごたえを感じてしまったぞ。
その後、スタッフで軽く打ち上げとあいなったが、なかなか充実したひとときとなった。ぜひ第二回を・・・という声も多く、中にはネタの指定もあったとか。
むむむ、ますます故郷に落語しに行く機会が増えてしまいそうだ(苦笑)
自分も、もう小学5年生位から「馬鹿を売り物に,何かこう学内の催し物の際にはついついしゃしゃり出て、似非落語や漫談、似非講談もどき?」等やっておりました。
似非落語?はレパートリーも狭くせいぜい聞き覚えの「天失気=屁の話? ヤブ医者=二人の患者の薬の取り違え騒動 つごもり=つごなんてぇ漏るもんですかねぇ?」程度のお恥ずかしい次第で、、、、やはり何といいましても受けたのは「講談もどき?=怪談物」でした。
これが中学高校になりますと更に此処に「エロ=色物話」が加わり「色物講談もどき?」が完成したのですが(爆笑) これが実は「修学旅行やクラブの合宿に大変好評」でして、修学旅行の際は「夜中掛け持ちで各クラスの部屋を回った」なんて思い出があります。
最大の特徴は「全て事前の台本無し 全アドリブのその場限りのでっちあげ」で、「化け猫話にエロを多量に混ぜ込んだ怪談もどき」が人気でした。
更に特技はその「音響効果」でして、
(1)「小さな紙箱に輪ゴムまいて指ではじく」
(2)「大小茶碗や箱を用意して箸で叩く」
(3)「畳の上を拳骨でぶっ叩く」
(3)「口笛と(2)を使ってのヒュードロドロ音」
等が受けましたねぇ、、、やはり言葉や話し方だけでなく、如何に音響効果=SEが大切かを思い知らされました。皆かなり真剣に聞いてくれましたし何せかなりエロい部分も多く、「大石っもう立っちゃって起っちゃってしょうがねぇよっ」と、、、(何がたつか? は後ほどに)
サイトヘッドお師匠がなさる「本格的専門的正統的エンタメ=落語」とは全然異なり、更に正統的講談の道からも外れ、「田辺一角師匠からさえも外れ」る外道のエンタメでしたが、自分も周囲も楽しんでもらえたと自惚れております。また社会人となりエンジニアとしてあちこち行かされて真っ黒になる中、、例えば隣近所や幼稚園等の子供たちを集めては「怖い話」を聞かせては喜んでおりましたが、、、、大抵次の日の朝クライアントや保護者から「大石、お前が来るとつまんねぇ話ばかりして、、、お陰で子供が夜便所に行けねぇ、風呂場に行けねぇ、夜中にひきつけ起こして寝ぼけるわ、お前なんか出入り禁止だボケぇっ」と散々怒られました。しかしやめられなかったなぁ、、、、何せ根が馬鹿ですから自分は、、、、、やはりサイトヘッド師匠は凄くて偉いですね。正統的分野でこれだけ活躍され期待されておられる、、、、うらやましくもあり嫉ましくもあります。どうかこれからも末永くご活躍をお祈り申し上げます。 最後に「何が起って(立って)しょうがねぇのか?」
それは「時間が経つ、、、、」でした。
お後がよろしいようで、、、、(SE) 敬具
いつもありがとうございます。
世代的にもおそらく小生と似たようなご経験を・・・と思っていましたが、まさかこのジャンルにも類似点があったとは・・・
小生もガキの頃から芸事が好きで、素人芸をやっていたのですが、大学に入ってからしっかりとクラブでやり始め、今に至っております。
高校を出てから故郷には何もできなかったので、おくればせながら、恩返しのつもりでやらせていただいております。
といいつつ、大石さまのオチもしっかりしており、なかなかの腕前と拝察します。