朝顔市の季節

今年も朝顔市の季節になった。鶯谷という、山手線で一番乗降客の少ない駅が、この日ばかりは朝から賑やかになる。

　朝顔市は、入谷の鬼子母神の周辺に市ができるもので、必ずしも週末開催ではないし、朝顔を夕方買うのもなあ・・・ということで、ここ数年出掛けていなかった。
　ちょっと記事をたぐってみたら・・・えっ、ちょうど10年前って。そんなに来てなかったかなあと思いつつ、フラリと出掛けてきた。時間はまだ世間のサラリーマンや学生が通勤・通学をする前の時間帯だったが、やはりそれなりに賑わっている。


　毎年の売り場は、お店ごとに抽選で決まるというが、場所によって有利不利があるんだろうなあと。前回のときには朝顔の鉢を並べた中段に若いお姉さんを座らせているお店もあったし、ちょっと暗い雰囲気のお店もあった。
　今回はどうだろう・・・と思ったが、以前とあまり変わっていないかなと。

　いずこも四色咲きを売りにしていて、四色でどの色を選ぶかがお好みでと。聞くと団十郎という、小豆色っぽい色の花が一番人気とか。
　さらにいえば、すでに大きく咲いているもの、これからが楽しみなものといろいろあるし、贈答用に宅配業者さんも大賑わいだった。

　ということで、まずは鬼子母神にお参り。ちなみに、こちらは「きしぼじん」でなく「きしもじん」と読むんだそうだ。エルメスと一緒ならここから羽二重団子でお茶といきたいところだが・・・って、まだ7時台だよ(笑)しかも一人で来てるし・・・
　ということで、ここからはいよいよ朝顔を選ぼう。まずオヤジだけの店はパス(笑)・・・ってことはないが、まじめなところタバコを吸っているところは回避。


　かっこいいつもりかどうか知らないが、店頭で堂々とタバコを吸いながら説明している輩のところでは買う気にならない。そんな中、「当店は竹を使用しています」というお店があった。
　プラの支柱とどんだけ違うの? と思い、スタッフのお姉さんに「竹を使うとどう違うの」と聞くと・・・明るい声で、「雰囲気がいいです」と。

　あれこれエコだとか、生育にいい影響が・・・とか理屈をつけずに、こうもあっさり素直に回答されると、なんだか清々しく感じてしまう。
　よっしゃ、ここで買いましょうということになった。もちろん料金は協定価格だから、どこでも同じなわけで・・・

　せっかくなので団十郎の入ったものを選んでもらったが、こちらの鉢はこれからがお楽しみで、三色は見えているが一色はお楽しみと・・・
　すっかり満足した帰り道であったが、途中でカワイイお姉さんが半纏姿で売っているお店を見つけ、いささか後悔を隠せないオヤジが一人・・・(爆)

　というこのブログでは毎度お約束のボケを入れつつ、まじめなところ、季節感を感じるこういう行事ってやっぱり日本人にとっては大切だよなあって思う。
　朝顔は、水をたっぷりやれば元気に朝開いてくれる。朝起きるのが楽しみになるのが嬉しいところだ。この夏も・・・いい夏になるかな。