今年の大河ドラマ「光る君へ」が12月15日に最終回を迎えた。開始当初は視聴率も苦戦していたようだが、最終回は高視聴率だったという。
吉高ファンで、(ファーストサマーウイカでなく)清少納言ファンだった小生、欠かさず見ていたが、最終回はさすがに大石静と感心しつつ、吉高と柄本の熱演につい涙も・・・
小生もリスペクトする鬼才の堀井憲一郎氏が最終回について記した記事があるので、こちらも参考にしていただきたい。
このブログでは、小生が感じたことなどをつらつらと・・・まずは、道長と紫式部の最後の語らうシーン・・・瀕死の道長に日々物語を聞かせる式部。
このシーンは、「花子とアン」の読み聞かせるシーンに被ること被ること・・・シリアスなシーンだが、個人的には吉高だあ・・・って。
そして、隆家が式部のもとに訪ねてきたシーン、壊れかけた鳥かごが・・・これって、源氏物語の紫の上を見初めるシーンを彷彿とさせ、しかもそれは道長と式部の出会いの頃にも通じる。
そして、それはまたかつて道長が式部に褒美として渡した扇の模様でもあり・・・
そのカゴが壊れて、鳥になって飛んでいきたいというところも「花子とアン」に被る。そこから旅に出る式部は自分の詠んだ歌を娘の賢子に託す。
「めぐりあいて 見しやそれともわかぬ間に 雲かくれにし夜半の月かな」有名な百人一首に載っている式部の歌だが・・・
もともとは、「せっかく会いに来てくれたのに、まともに顔も見せずにあなたは行ってしまうのね、夜半の月みたいに」という解釈なのに、冒頭に書いた道長と式部のシーンを経て見ると・・・「やっと道長さまとしっかり逢うことができたのに、貴方は先に旅だってしまうのね」という最期の別れになってくる。
その賢子はまた、恋多き女として、これから出世をしていく・・・皮肉にも恋の相手は兄弟なのだが・・・
さらに、ストーリー的には付け足しのように菅原孝標女まで登場、確かに彼女は源氏物語を熱中して読んでいたのだが・・・ここは、脚本家の思いに乗って、NHK得意の「次のヒロイン候補、顔見世の登場」という空気感も。
そうそう、そのエピソードに乗っける形で清少納言も登場。ラストのファーストサマーウイカもまたよかったあ・・・
ここは完全なフィクションだが・・・清少納言のセリフ「自分たちの書いたものが、帝や政を動かした」というのは、彼女なら言うかも・・・と思わせてくれた。
もちろんエンディングのシーンも思うことたくさん・・・だが。このラストから23年後、前九年の役が勃発、1993年の大河ドラマ「炎立つ」につながっていく・・・
さらには、2012年の「平清盛」そして、2022年の「鎌倉殿の13人」へ・・・
終わってみれば、なんと壮大な、そしてぶっ飛んだ設定を入れながら、最後に大団円という大河ドラマになったかなあと。
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