岩の湯は、何度も書いているが食事がまた素晴らしいことが挙げられる。秘湯のお宿は食事が素敵なところが多いが、こちらの食事は質・量とも絶妙なのだ。
これまできたのはすべて8月、よって夏の料理である。またこちらのお宿の食事は自家栽培の畑で採れた野菜などを使用していて、地産地消を感じさせてくれる。
まずは先付からだ。ごま豆腐やサケの和え物など、季節感を感じさせてくれるものが並び、食前酒でスタートする。確かに夏とはまったく異なる。
こちらは山の幸が中心になるわけで、秋の味覚となるとキノコなどが中心となる。もちろん秋野菜の料理もお約束だ。
ということで、舞茸の土瓶蒸しとか、野菜の煮物などが出てきたが、いずれも味に間違いがあろうはずがない。
またお刺身も当然川魚だ。鯉の洗いなのだが、ボリュームも多く、かつ独特のクセをまったく感じさせない素晴らしいものだった。
そして季節に関係ない様子なのがイワナの塩焼きとステーキだ。イワナは、気のせいか、こんな美味しいイワナは食べたことがないというくらい美味しかった。
そしてステーキもいつものように石で焼きながら出てきて、これで好みの焼き加減にしてから塩とわさびでいただく。
くーっ、これは美味しい。いつもは量も絶妙なのだが、この日はなぜかキノコの炊き込みご飯が重たく感じてしまったぞ。
といいながらも、デザートは別腹。アイスクリームとフルーツは季節感たっぷりで、今回も大満足であった。
ちなみにトップ写真はチェックインの時の抹茶と和菓子。夏場と異なり、そばとリンゴをあしらったものになっている。見事に季節感を感じさせてくれた。
さて、今回は人数が多かったこともあり、いつも宿泊しているお部屋とグレードの違うお部屋に案内された。和室とソファーのあるところは同じだが、ソファーの部屋の造りが違い、なかなかリッチだ。
さらに、部屋のベランダだが・・・写真でおわかりになるかどうかだが、ベランダに自然の木が生えている。正しくは木の部分をくりぬいてあるのだが・・・
実はこうした仕立てはラウンジ周辺などにもみられていて、凝った造りになっている。宿泊人数に合わせて、部屋のグレードもいくつかあるようだ。
むむ、今回初めてこのグレードにしたが、さらにリッチなお部屋もある様子。まだまだ奥が深いぞ岩の湯。
こちらは日本秘湯を守る会の宿なのでスタンプ帳にスタンプも押してもらえるが、このお宿に無料招待で宿泊することは現実的ではないだろう。
逆にいえば、このお宿にとって会員である意義はあまりないはず。それでもなお、脱退せずに、こうして会員の宿であり続けることに何となく心意気を感じる。
施設といい、料理といい秘湯っぽくはないが、それでもやはり秘湯の宿、それが「岩の湯」である。
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