いろんな前提をおかないと、この記事自体が不謹慎だといわれかねないが、それでもなお、イヤな気持ちになりそうなので書きたい。
元日に発生した能登半島地震には驚いたし、被災された方々には心よりお見舞い申し上げる次第。
比べるべくもないが、小生も伊豆半島の地震で、我が家が半壊になり、成人式が飛んだだけでなく、大学の期末試験に帰れないため、知人の船で上京した経験がある。
この時に感じたことや、その後の経験が、小生の感覚のベースになっていると前置きしておく。
東日本大震災の頃から何かにつけて、不謹慎狩りが話題になるようになった。例えば、有名人がグルメ写真をSNSに載せると「いいご身分ですね、被災者はご飯もまともに食べられないのに」とか、逆に寄付をしようものなら「売名行為だ」なんて・・・
今回はそんなでもないかと思っていたら、やはりこんな事例等も出ている様子。不謹慎狩りがなぜ起こるのかということでは、こちらや、さらにこちらの記事なども出ているが・・・
あくまで個人の感想だが、不謹慎狩りをしている多くは、被災されていない方だ。そして、その判断基準が小生にはほとんど理解できないのだ。
能登半島地震で被災された方は、大変な思いをしている・・・ここには完全に同意する。だが、東京で隣の家が火事を出し、その結果自宅を焼け出された方と、地震で家を失った方は、被災という点では同じだ。
被災者がいる、こんな時期には自粛すべしという理屈でいえば、おそらく一年中ダメということになる。
いや、それとこれは違うだろとおっしゃるならば、違うという判断基準は何だろうか。被災された人数か・・・それは小生には納得感がない。
自分の責任によらず被災したという点において、なんら区別があるものではないはずだ。
小生が思うのは、「こんな時期にはしゃぐのは・・・」という「世間体を意識して」の判断としか思えないのだ・・・
これって「贅沢は敵だ」とか「ほしがりません勝つまでは」という、みんなの空気による同調圧力に支配された時と、同じ線上にいるように見える。
その一方、富山県のホテルなどにキャンセルが相次いでいるという。これを聞き、東日本大震災のとき、放射能が・・・という風評被害で、岩手県のホテルまでキャンセルが続いたことを思い出した。
そのメンタルは、非科学的なレベルのものだ。たとえば、福島原発からの距離でいえば、東京の方が岩手県より近かったりしていた。
この時は、東北というひとくくりで、放射能が・・・という印象に染まっていた。その様は、科学的根拠にもとずかない判断と批判している、中国の禁輸とおなじではないか。
そういえば、避難してきた福島ナンバーの車に、「放射能をまき散らしに来たのか」と怒号を浴びせられたという話もあった・・
もちろん、今回の富山のケースは、余震が続くのはイヤだからということで、理解できなくはないんだが・・・
こうした時期に、富山の現地として、何よりお願いしたいのは「普通にお客様に来ていただくこと」だと思っている。
いずれにしろ、日本人のこうしたメンタリティには嫌気がさすことを吐露しておきたい。
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