黒川元検事長にまつわる一連の流れをどこかの首相の国会答弁や、森放務大臣の答弁などから整理してみたい。
まず、発端となった定年延長の閣議決定について。「検察側から人事案が提出されて、それを内閣として了承した」という・・・
つまり、検察側は「検察庁法違反にあたる定年延長を前提とした人事案を、いきなり内閣に提出した」ということになる。また、「余人をもって代えがたい」として、この提案を了承し、かつ定年延長を可能にする法解釈の変更までしている。内閣は検察のパシリか(苦笑)
次に、賭け麻雀問題について、「検察・法務省から訓告の処分案が提出されて、それを内閣として了承した」という。
すでにいろんなメディアにも取り上げられているが、2006年の第一次安倍内閣の閣議決定で、賭け麻雀は賭博罪にあたるという閣議決定をしていることは事実で、それを踏まえ検察・法務省はそれを覆す処分案を提出したということになる。
この一連の説明が真実だとしたら、法の番人でもあるはずの検察や法務省は「既存の法律を勝手に変えて内閣に提案する組織」ということになる。
しかも、その提案に対し、内閣は何の反論もせずに了承しているということになる。つまりは内閣は、何も判断せず、言われた通りに閣議決定という錦の御旗を与えているということになる。
何もし内閣ということか・・・そういわれてみれば、この一連の国会審議で、2006年の第一次安倍内閣の閣議決定について問われた首相は、「それは私でなく検察が答弁すべきものだ」と答弁したのはそういうことか・・・
検察は勝手に法律を無視し、内閣はそれをただ無条件に承諾する・・・恐ろしい国だ。
さあ、安倍支持者の皆さん、このことにどう反論していただけるでしょうか。
原稿を作った人がいるわけで、下読みした首相が疑問も感じなかったのか(たぶん、そう)。
それとも「内閣総理大臣なら、法の解釈を変えても構わないんだよね」と念を押していたか。
私が衝撃を受けたくらいだから、検察関係者(黒川氏を含め?)、どれほどのことだったでしょう…。
いつもありがとうございます。国会のやり取りで、野党議員から「あなたはルイ14世ですか」と問われたそうですが、本気で「朕は国家なり」と思っているのかしらんとまで感じてしまうこの頃です。
ちなみにこの質問に対し、「私はルイ16世ではありません」と答えたとか。