アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

圓歌・兼好二人会@なかのZERO

2020-01-13 11:43:10 | 落語

中野のオフィス10という事務所はなかの芸能小劇場を中心に玄人好みの会を開催している。小生も賛助会員になっていて、よく朝からの会などに出かけている。

 

 そのオフィス10から圓歌・兼好二人会の招待券をいただいたので、出かけてきた。このブログではご案内だが、兼好はお気に入りの一人だ。

 で、会場は珍しくもなかのZEROホール。いつもの小さな会場ではない。というところで、はたと思ったのが「そういえば圓歌って、まともに聞いたことないかも・・・」

 

 そう歌之助時代は何回か聞いた記憶があるが、圓歌になってからは・・・だ。さて開演だ、開口一番はじゃんけん。

 兼好のお弟子さんだが、素直で基本ができているのが好印象だ。始めたのは・・・おっ、これは「阿弥陀池」だ。なかなかいいじゃないか・・・

 

 続いて出てきたのが圓歌だ。冒頭、漫談のごときマクラを続ける・・・それも延々と・・・おい、ええかげんにせいよという頃にようやく始めたのが新作「お父さんのハンディ」だ。

 はっきりいって声がよくないところに持ってきて、しつこいような口調は好みにならない。かなりの疲労感で、兼好の登場。

 

 始めたネタは・・・おっ、「小言幸兵衛」ではないか。地味に芝居がかった噺の得意な兼好だけにセリフまわしも軽やかで、気持ちいい。

 さすがは兼好だ・・・というところで、中入り。再開後は再び兼好の登場。始めたのが「初音の鼓」だ。なかなか聞けない噺で、楽しく・・・

 

 ところが、再び圓歌の登場で、気持ちはどーんと落ちる。二席目も一席目同様、漫談のごときマクラを延々と・・・

 そのうちに母親の思い出話になっていったなあ・・・と思ったら、それが二席目の噺「母のアンカ」だった

 

 おそらくは、お母さんが女手ひとつで苦労して育ててくれた実話の自伝だし、いい噺だとは思うのだが、いかんせん、どこから始まったのかわからないし、またストーリーが見えてこない。そこでハッと気づいた・・・

 先代圓歌が十八番にしていた「中沢家の人々」はやはり自伝的な噺だったし、ひょっとして、同じ路線を狙ったのか・・・

 

 だが、「中沢家の人々」が純粋に笑えるのに対し、ある種人情噺的なこちらは、笑うよりもドヨーンときてしまう。

 うーん・・・この圓歌の世界は、やはり自分の好みではないなあ・・・と。

 

 小生の隣のお客さまはおひとりで来られていて、圓歌の時にはゲラゲラと大爆笑だった。やはり好みの問題であり、噺家の評価は各自の好みでいいのだから・・・と。

 睡魔を解消できないまま帰路についた小生である。 

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