アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

読売GINZA落語会

2012-03-17 05:50:52 | 落語
どうも個人的には読売は好きになれないところがあるが、ことテアトル銀座で開催される読売GINZA落語会は、けっこう小生好みの番組を作ってくれるので、よく出かける。


 今回もごひいきの米團治が出るというので出かけてきた。この会のいいところは、複数の噺家が出て、しかも事前にネタ出しをしていること。(昔の落語会はこれが普通だった)
 どうも、独演会でネタ出しもなく、だらたらとマクラが冗長になるというのが好きになれない小生にとっては、これが嬉しい。

 さて、開演。前座はなく、いきなり小せんが登場。2010年真打昇進の若手。以前、「野ざらし」の改作に取り組んでいたが、この日は「長屋の花見」。
 季節感を先取りしたものだが、先代小さんあたりののんびりしたものではなく、長屋の人たちの、(大家につき合わされてるという)ガッカリ感を強調した演出は、ある種リアルだったかも。声もいいし、これからの成長も楽しみだ。

 そして立川生志が登場、「悋気の独楽」。これまたサゲを改作していたが・・・演出やフリなど、小生の好みの感じとは少し違うかなと。まあ、あくまでこの辺は、好みの世界。
 そして円楽の登場。「明烏」だった。花緑の若旦那は、まさに地でいっている感じだったが、さて円楽は・・・と思いつつ聞いていたが、これはこれで面白かった。

 お客が円楽に求める姿をしっかり意識しつつも、古典の形を崩さないところは、やはりベテラン。予定調和という感じかも知れないが、オヤジには安心できる。
 中入りをはさみ、米團治の登場。「親子茶屋」という十八番のひとつ。マクラは、毎回のパターン(この噺の場合、またいたしかたないが)で、米朝ネタから入る。

 だが、やはり本題に入ると華やかな空気に包まれるのはさすがである。上方だけにハメ物でにぎやかだし、形もいい。
 それにしても、旦那の台詞がますます米朝っぽくなってきたような・・・ときに、米團治が注意していたが、フラッシュ撮影していた輩がいた。これはちょっと(怒)

 そして最後に三三の登場、ネタ出しは「鰍沢」。決して明るい噺ではないし、以前さん喬がやったのを聞いて以来かな・・・
 だが、このネタと三三の個性がしっくりくる。吹雪の中の凍えそうな風情はやせぎすの三三ならではのリアルさ。陰惨な展開もゾクゾクとしみこんでくる。さすが三三。

 クライマックスにかかるそのときに・・・千葉・茨城で震度5強を記録した地震が発生。いったん休止し、再開となったが噺の興は損なわれなかった。
 思えば、この日は花見からスタートして、真冬の吹雪で締めという季節逆行コース(笑)だったが、大満足で帰路についた小生だった。
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