「桜田温泉 山芳園」は抜群の温泉のお宿であるが、食事といい施設やおもてなしでも隙がなく、とても素敵なお宿である。
まず、玄関脇には飲泉処がある。エルメスが温泉をいただいているが、こちらではミネラルウォーターとして販売もしている。
それだけではなく、こちらの料理はこの温泉を使って野菜を洗ったり、汁ものに使ったりしているという。焼酎の温泉割りもお勧めだ。
料理は海の幸を中心とした和食ベース。だが、自家製のフランスパンに名物の桜餅の葉をアレンジしたり、ひとひねりしたものが並ぶ。
さらにシイラをあえてマヒマヒと呼びながら、写真のように桜の柄の皿で提供するなど、おしゃれでどことなく洋風にも感じられる。
だが、トップ写真のように二人で一匹のキンメの煮付けがドーンと出るところなど、やはり基本は和食であることがわかる。
写真ではわかりにくいが、キンメはかなり大きなもので、二人で食べても大変なほど・・・もちろん大満足だ。
料理は翌朝の食事も含め、食材も吟味されていて、おしゃれなだけでなく、とても美味しい。美味しいといえば、ご飯が美味しい・・・
というのはお宿の前でアイガモ農法でお米も作っていて、そのお米をいただけるようになっているのだ。
さらにこちらのお宿らしいのが、ワインの試飲制度。銘柄を決めにくい場合や少しずつ飲みたい人などに向け、グラスよりも少な目の量で提供してくれる。
こうしたちょっと心憎いおもてなしが、こちらのお宿の魅力である。個人的に好きなのは、チェックインの時に、カラフルなお好みのタオルを選べるところ。
色でマイタオルが区別しやすいことと併せて、持ち帰ったときにもちょいとおしゃれだ。若女将によれば、タオマフみたいにされている人もいるとか。
お宿はこの地方名物のなまこ壁でおおわれているが、館内にはこれまた松崎といえば・・・の鏝絵も展示されていたりする。
さらに今回嬉しいサプライズだったのが、夕食後蛍鑑賞に連れて行ってもらえたこと。近くの山に自然の蛍鑑賞スポットがあり、そこに車で送迎してくれるのだ。
久しぶりに蛍を見に行ったが、この日は気象条件もバッチリ合い、とてもよく見ることができた。
帰り道、徒歩で鑑賞にいらしている地元の方とすれ違ったが、ドライバーの若主人に聞くと、地元の方々に愛されている地区だと。
そんなところに連れて行ってもらえたのも嬉しい。
こちらのお宿は温泉にこだわりのご主人と、どこかユニークだがほっこりする女将、そして長身でイケメンの若主人と、とても素敵な若女将を中心に切り盛りされている。
部屋数も10室しかないが、それぞれのお部屋も趣向が凝らしてあり、落ち着いた和室やベッドのお部屋などニーズに合わせて選べる様子。
秘湯ロマンではメゾネットタイプの特別なお部屋も紹介されていた。
食事は和食だが、どこかオシャレ。お風呂もきれいで充実、もてなしもそつがなく、都会的で洗練されていが、それでいてほっこりした温かみもある。なんとも万事行き届いた感じのするお宿である。
この内容で基本料金が2万円を切る・・・なんて素敵な・・・次回もまた。あっ、三鷹市在住のFC東京サポには内緒にしておこう・・・って手遅れか(苦笑)
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