イチローの固執を読む

リオ五輪のさなかになってしまったが、イチローが大リーグ通算3000本安打を記録した。日米通算なんて騒いでいるのは日本だけのことで、おそらくはイチローもそんなことは十分理解しているはず。

　だが、大リーグでの3000本というのは別格なわけで、こんな記事も出ているがイチローは手放したくないという声もある由。
　なにしろ120年の大リーグを通じて30人しか達成していない記録、北中米以外の出身者では初のことだというからすごい。


　おもしろいことに、16シーズン目の達成はピートローズと並び最短だが、達成時の年齢では二番目の高齢という。
　また、こちらの記事にあるように3000本安打、通算3割、500盗塁、ゴールドグラブ10回以上はイチロー以外いないという。そういえば、イチローのお父様が3000本目の安打をイチローが外野なら捕っていたのではと言っていた。

　だが、あくまで個人的な推察だが、イチローは本気でピートローズの大リーグ通算記録を狙っているように思う。というのは、これまで彼はダメだろうと言われてきたことを、コツコツと努力して、ことごとくくつがえしてきたからだ。
　個人的にはとてつもない反骨精神の持ち主だと思っている。

　このペースであと8シーズンくらいやれればだが、イチローならばあるいは・・・と。
　しかし、そうなればピートローズも(というか、これがアメリカ人の本音だが)、文句は言えまい。あ・・・言うか、内野安打が多いのは汚いとか(苦笑)

　小生の辞書には努力という言葉はないが、一度執念深く思ったことは、できるまでしつこく粘ることはできる。
　恨みをもった相手を呪うのなら、100年はおろか、1000年でも・・・と。イチローという選手の思いの強さに、そんな強さを感じるのだ。

　いやいや小生のごとき怠惰な凡人と比べては失礼で、もっともっと強い思いを子供の頃から有名なお父様と温めてきたことと。
　リオ五輪でも、単身ヨーロッパに渡り、10年取り組んでカヌーでアジア人初のメダルを取った選手がいた。彼もまた強い気持ちを持ち続けてきた一人だろう。

　同じように思いを持っていても、報われないまま終わる人の方が多いはず。だが、それでも思いを持ち続けることはできる。きっとイチローも・・・
　小生も思いは引き続き持ち続けよう・・・呪いを・・・あ、いやエルメスへの想いを。