体内の「ソルビトール」が糖尿病合併症の原因といわれ、ソルビトールの入った食べ物は危険なのかとの質問を受けました。
結論から言えば、食品に入っているソルビトールは腸からほとんど吸収されないので、食品から取り入れても心配する必要はありません。
ソルビトールとはブドウ糖の還元によってできる糖アルコールの一種で、梨、りんご、プラムなどの果実類に含まれている化合物で、甘味料として用いられる食品添加物の一つです。
ブドウ糖は、細胞で一部がソルビトールに変化し、そして果糖に変わって代謝されます。
しかし、糖尿病になって高血糖がつづくと、アルドース還元酵素というブドウ糖をソルビトールに変える酵素が、ソルビトールを大量に作り出します。
しかし、大量につくられたソルビトールを果糖に変化させる酵素の処理速度が間に合わないので、ソルビトールが細胞の中にたまってしまいます。
これらの状態により、神経や血管などに障害が起こると考えられています。
目の中の網膜、腎臓、神経の細胞は、特にソルビトールを大量につくりやすいので、糖尿病は合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、などが起こりやすくなるのです。
体内で作られるソルビトールは合併症の大きな原因ということは間違いがありません。
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