かはたれのジエン

イタチの最後っ屁 ・・・なので、コメントにも屁を垂れるしかできませぬ

あだくらべ(第五十段)

2014年08月16日 | 伊勢物語 

困った時の壇蜜ねーさん

 昔、男ありけり。恨み言を言い合って、

   鶏の卵を百個重ねても
       想ってくれないオマエ想えぬ

と詠んだら、

   朝霞消えずに残っていたとても
        誰がアナタなんかのことを

 また、男、

   吹く風に去年の桜が散らずとも
         信じ切れないオマエの心

 また、女、返し、

   行く水に数書くよりもはかなきは
         想ってくれない人想うこと

 また、男、

   行く水と過ぎる齢と散る花と
      待ってはくれぬオマエの心

 あだくらべをしていた男と女の、忍び歩きしていた頃の話か。

伊勢物語 おもしろい訳 現代語訳 口語訳

鳥の子を十づつ十は重ぬとも思はぬひとをおもふものかは
朝露は消えのこりてもありぬべし誰かこの世を頼みはつべき
吹く風にこぞの桜は散らずともあな頼みがた人の心は
ゆく水に数かくよりもはかなきは思はぬ人を思ふなりけり
ゆく水と過ぐるよはひと散る花といづれ待ててふことを聞くらむ

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