手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

EL-156シングルアンプを試す

2012年10月08日 23時34分51秒 | 真空管アンプ


  さて、このところ半導体ばかり扱ってきたが、DACを作ったところで、なんだかひと段落した感じがした。
ということで、久しぶりに球のアンプに目を向けてみることにした。
というのが、金田式のパワーアンプを低音に使い EL-12ppを中高音に使った組み合わせが意外に
心地良く聴こえたからだ。金田氏のアンプは、ご自身のオールホーン式のでかいシステムで聴き、
評価されていると思うし、ジャンルもオーケストラが中心と思われる。
 だからという訳でもないだろうが、PopsとかJAZZなどの比較的小編成で、かつマルチマイクで
いじり回された音源には 向いてないのかも知れない。

 が、どうもEL-12ppも今ひとつの音だ。もうかれこれ5-6年前に適当に作ったので、ちゃんと
測定もしてきちんと作り直す必要があるなあ、と思っていた。

で、もともと弁当箱アルミシャーシを使って、速攻で作ったので分解するのは全然気にならない。
2日前に、シャーシをひっくり返してみて、ふと 出力トランスをシングルタイプに替えれば
EL-156が簡単に使えそうだと思った。位相反転回路は P-K分割方式なので、
プレート側の抵抗を取れば、簡単にカソード・フォロアーになる。
ということで、夜の10時頃に改造に取り掛かった。出力トランスは、シングル用は
U-808しか持ってないので、これを使うしかない。
初段はEF184の五結、次が、6N1Pのパラだ(特にこだわりはなくて、たまたま手元にあったから
使っただけ。何となく強力な球の感じがする)。

  2時間弱で、改造は終了。

半導体と違って、ミスがあっても一瞬で何かが昇天することはないが、それでも電源ONは緊張する。
固定バイアスの電圧を 30Vくらいに設定していたので、全くEL-156に電流は流れない。
少しずつバイアスを浅くしていくと、どんどん流れて行く。90mAに設定。電圧は-12Vだ。
 サブのSPにつないで DACを繋いで 音を出す。

 ビックリ!! すごい音が出てきた。たぶん10W前後の出力なのに 初めて聴く力強さだ。
今まで、KT-88、6L6GC、EL-34、6384 など(適当に作ったアンプ)からは出てこない音だ。

既に、深夜に入ったので、心残りではあったが、試聴はSTOPして 次の日の楽しみとした。




昨日は、朝から メインのSPにLC-NWをセットし、アンプを繋いだ。

 かなり残留ノイズが大きい。SPの能率がサブのSPより高くなったからだ。
が、まずは音を出してみる。 やっぱりすごくいい感じだ。中高域の音が力強く、明るい。

ただ、最近のJAZZなどのように、低音がイコライズされたものだと ちょっと 付いていけない。
残留ノイズが大きいのは、EF184の利得が40dBほどあったので、これを三結に変える。
それでも、まだ高い感じだ。ハムは、電源ラインが原因だろう。EL-156のプレートへ供給する
ラインには、チョークが入ってないのだ。PPアンプだとスクリーンへの供給ラインを
キチンとしておけばハムはかなり軽減させることができるのだが。シングルだとこうはいかない。

 単体では 非常に いい音を聴かせてくれるので、金田式パワーアンプを低音に使い、
中高域部に このアンプを使い鳴らしてみた。

うーーーん、800Hzのクロスだと、音を支配するのは金田式パワーアンプの低音部のようだ。
単体で鳴らしときのEL-156の 元気な音が スポイルされてしまった。

EL-12ppと比べると 高域の綺麗な音は出ているのだが。

 それにしても、今回の経験は、たぶん金田式DACあったればこそかも知れない。

球のアンプで しばらく遊んでみようかという気になってきた。 次は6384だろうか。

 


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