2024年1月1日に放送されるはずだった
高橋源一郎の飛ぶ教室のお正月スペシャル版が
1/21の日曜日に放送されました。
1931年(昭和6年)生まれの山田洋二監督は
現在92歳。
1月には「東京物語」の舞台が上演されるという。
振り返れば、家族をテーマにして映画を創り続けた監督は、
松竹映画ひと筋。
映画を創るのは、監督、助監督、舞台、演出ほか
多くのスタッフが、家族のように(終身雇用で)働いていたから
小津安二郎さんや黒澤明さんたちの映画が出来たのだという。
小津安二郎さんの作品の価値が分かってきたのは
監督をしてかなりたってからで、
最初はそんなものは撮らないと思っていたとか。
いまではその位置は、見上げるほどの高みに。
確かに、「東京物語」など小津安二郎さんの作品は、
人生経験を積むほどに、深く理解できると思う。
「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「武士の一分」などの
時代劇を撮ったその原点は、お父さんの生き方にある。
柳川藩の藩主の家系だった祖父から父へと受け継がれたのは
武士の精神。
明治時代に外国の人が驚いたという 正義と道徳。道義と真心
それが、お父さんには残っていて、お役所の課長をしていて
盆暮の贈答品で、個人的なもの以外は、すべて送り返していたという。
いまの政治家がキックバック・裏金を平気でするという日本と
全く違う、道義を重んじる武士道が残っていたのでした。
「男はつらいよ」も、弟分の寅さんを、
そんなんじゃだめだよと叱る兄のような立場で撮っていた気がするとおっしゃる。
「幸せの黄色いハンカチ」で、私はやくざではない高倉健さんを見ました。
ある意味で、小津安二郎さんの精神を引き継いできたのが
山田洋二監督のように思います。
根っこのところで。
この対談では話題にあがらなかった作品
「学校」「小さいおうち」「母べい」も山田洋二さんの作品。
まだ見ていない「家族はつらいよ」シリーズも見たくなりました。
この作品は、このスタッフでもっと一緒に創りたいと思って
2話3話と続いたという。
4話の構想もあるらしい。。。
「私はねえ、母が好きだったのだと思いますよ」という
山田洋二さんの言葉が、胸に響きました。
まだ、聴き逃しでやっています。
よかったらお聴きくださいませ。
山田洋二監督 (無料画像をお借りしました)
写真を見ていると、お声が聞こえてくるような気がします。
この作品も山田洋二監督だったのか・・・というものが
たくさんあります。