梯久美子さんの名前は、しっかり心に残っています。
高橋源一郎の飛ぶ教室
秘密の本棚でまた取り上げられました、
「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官 栗林忠道」
梯久美子
かなり前に映画「硫黄島からの手紙」を見ました。
戦争は、虚しい。
栗林忠道中将の辞世の句
「国のため 重きつとめを 果たしえで
矢玉尽き果て 散るぞ悲しき」
無念さが、胸に迫ってきます。
島をめぐりすべての兵士たちと会っていた。
死ぬなとみんなに告げていた。総指揮官。
最初に源一郎さんが話された
「わたしたちの正しい場所では 花は咲かない」
アモス・オズ 作
疑問と愛は 世界を掘り起こす
自分だけが正しいなんてことはない。
違う意見を聴く耳を持たないと、
その地面は踏み固められて固くなり
花は咲かない。
イスラエルの作家 アモス・オズさんの本
(現在絶版、図書館にもない)
ユダヤ人が、自分たちの祖先の土地だと言って
侵略してきたとき、追い出されたパレスチナの人たち。
自分たち=ユダヤ人(イスラエル兵士)は、
行くところがないから、ここでこうして銃を構えているだけだ。
と老兵に言われて、「正義とは?」と作家になった。
どちらに正義がある、とは言えない。
戦争は、争いは、
どちらも自分たちが正義だという(言い張る)
そこから起きる。
硫黄島で闘った日本兵士とアメリカ兵士
どちらも2万人以上の兵士たちが死んだ。
正義は、どちらにもない。
そんな気がしました。
だから戦争はしてはいけない。
悲しみがこみあげてくるのは、
なぜだろう。
『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』 梯久美子
(アマゾンのネットからお借りしました)
梯久美子さんって、すごいなあ。