いつも私は、月曜日の朝に、聴き逃しで「飛ぶ教室」を聴くのを楽しみにしています。
今朝は、古い名作『楢山節考』が取り上げられていました。
2回映画化されています。1958年と1983年。
子どものころ、両親に連れられてこの映画を見ました。1958年版木下啓介・脚本、監督。
そのときの鮮烈な印象は、ずっと忘れられませんでした。
おりんさん(田中絹代)が、石のかまどの角で歯を砕く場面の、口元の血の色。
山道を、息子に背負われて登っていく姿。
けれど、今日驚いたのは、私が映画で、息子(45歳)がお母さん(69歳)を迎えに行ったと思い込んでいたように、
ゲストの伊藤比呂美さんも、18歳ころ見て、ずっと息子が迎えに行ったと思っていたということでした。
私はなんだか切ない気がして、原作は読んでいませんでした。
しかし伊藤弘美さんは、原作を確認し、また1983年版の映画も、再確認したが、迎えに行ってなかったと知ったそうです。
私は、息子が迎えに行って、そのことを村人から非難されて、
泣く泣くまた山へ連れていった、、、と、ずーっと思い込んでいました。
どうも、今日の話では、雪が降ってきて、母親が「自分が山へ行く時には雪が降るよ」と言っていたことを思い出した息子が、
山に残してきた母親にそのことを伝えに行った・・・のでした。
そろそろ、勇気を出して、原作を読む時が来たのかもしれません。
高橋源一郎さんによると、とても音楽性のある文章だとか。
中央公論新人賞の1956年第1回の受賞作で、選考委員たちに衝撃を与えたという。
ちなみに、その時の選考委員は、三島由紀夫、伊藤整、武田泰淳。
姥捨て伝説、、、そして最初に紹介された映画
「PLAN 75」早川千絵 監督・脚本、 主演 倍賞千恵子
2022年6月公開。近未来映画で、2025年75歳になると生死が選べる制度「プラン75」が
国会で承認されたという・・・・想定。
*****早川監督は*****
「自己責任論がはばをきかせている日本の社会において、
社会的に弱い立場にいる人々への風当たりが強く、
どんどん不寛容な社会になっていっていると感じていました」と語る。
“不寛容”は、コロナ禍においてより一般的な問題意識になってきたところがあるものの、
それ以前から顕在化していた。
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問題作といわれるこの映画、
あなたは、ご覧になりましたか?
ご覧になりますか?
ご覧になれますか?
私は映画館では、無理。
水面に映る夕陽 (eriさんからお借りしました)
この写真は、2回目かもしれません。
夕日が見たくて。
ただ、その時自分ならどうするか・・・と考えています。