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44年前の1977年、日航機がハイジャックされ、日本政府に服役中のメンバーの釈放と高額な身代金を要求をのんだ。当時の福田首相の一言が、「人の生命は地球よりも重い」だった。
今、五輪ファーストで死者が1万1536人にまで膨れ上がったといわれている。真偽のほどは判らないが、死者数は信じ難い数字である。福田赳夫氏がご存命だったらどう思われただろうか。
「一人の命は全地球よりも重い」は、明治以来ずっと、日本人の心の中でこだまし、問いかけてきた言葉(法話の窓より)らしい。そのことに思いをはせれば、今の政権の人の命に対する軽さは例えようもないほどである。渦中の確信犯に連なるとは思いたくないが、特攻隊とかにつながるような人命軽視の思想でなければいいがと案じるばかりである。