ネットでも「ポピュリズムの風潮が見えてきた」という論調が目立つようになってきた。自民党総裁選挙での話だ。235万人のフォロワーがいる候補が、そのポピュリズムの正体らしい。
あのアメリカのトランプを想像したら一番手っ取り早い。なんでも好き放題に意見を主張し、攪乱を起こしてネットの若い世代から絶大な支持を得る方法だ。一方で、ワクチン接種の混乱の元凶であり、パワハラ四天王ともいわれているが、あのトランプ同様にひるむことはなく、逆に勢いをつけているらしい。
アメリカが風邪をひいたら、暫くして日本も風邪をひくと言われた。昨年の米大統領選挙を彷彿とするような自民党総裁選挙が行われている。党の重要な役職経験もなく、急な抜擢で大臣をめまぐるしく担当したかと思うと、今や自民党の顔に上り詰めてしまった。野党や東京都でもあったことだが、有権者はうわべだけの情報で踊らされ続ける。そして何より、自民党議員の中には、「衆議院選挙に勝てる顔なら誰でもいい」という意見(ポピュリズム)が相当数いるようだ。
日本人はこんなにも軽薄短小だったのかと思うと、それが今の社会現象としてよくあることで自信喪失に襲われる。頼るべきメディアも国民以上に軽薄短小なのはオリパラで証明済みである。かくして、東京都や大阪府のように失敗しないと解らないことになる。戦後もこんな虚しいことの繰り返しで、一向に前に進んでいないのではないかと思える人は、これまた少数なのだろう。