お店の何気ない演出に心癒される。
50年前に会ったきりの友人を訪ねてみたが、地番がまるっきり変わってしまって探しようがなく、目の前にあった饅頭の店に来た。休日の午前中だからかひっきりなしに客が訪れていた。そこには小さな喫茶店が併設されていた。
日差しが照りつける下で途方に暮れていたので、この小さな喫茶店が砂漠のオアシスのように思えた。年代の近いお店の人も親切にアドバイスしてくれたが、時間と地形の変化というどうしようもない現実がそこにあった。一人でも多く探し当て、皆んなの橋渡しをしたいと願ったが毎回上手くはいかない。探偵ではないので常識の範囲内で諦めるしかないと思った。