今は静かになったけど、今日の日中は吹き荒れた。
万障繰り合わせてまでの用事はなかったし、食材もある。
そうだ。
お水取りの椿の造花を作ってみることにした。
東大寺二月堂修二会は、天平勝宝4年(752年)に東大寺の開山・良弁僧正の高弟・実忠和尚が始めた。
この修二会の正式名称は十一面悔過。十一面悔過とは、我々が日常犯している様々な過ちを二月堂のご本尊・十一面観音菩薩の前で懺悔することを意味しているという。
約一か月に及ぶ行事で国家と万民のために悔過する。
2月20日~28日までが前行で3月1日~14日までが本行。
その前行の中に練行衆が須弥壇へ供えるための椿の造花つくりがある。
なんで椿の造花をお供えするんだろ?
思い立ったがその時。自分でつくってみればいいじゃん。
といっても、お水取りの情報はあふれかえっているのだけど、椿の造花の作り方は無い。あたりまえか。
タラの木を3㎝に切って五角形にして、そこに白と赤と黄のよしおか工房さんが漉く二月堂修二会用特製和紙で作った花弁と花びらを貼り付けていくようだ。
日本橋のはいばらさんで三色の和紙を買ってきた。
そんなに高いものではないしで買ってみたはいいけど、どうやって作る???
お坊さんたちがつくってる画像を参考に、生の椿の花びらをコピーしてそれをもとに型紙を作ってみた。
木で芯を作るなんて無理だし、枝に刺したいから、竹ひごを束ねて芯に。
型紙も三種類作った。
黄の和紙を長方形に切って切り込みを入れて芯に巻いた。
そこに、赤3枚と白2枚の花びらを貼り付けてみた。
白3枚と赤3枚も。
てきとーに貼り付けて芯を抜いて出来上がり。
木に刺してみる。
東大寺二月堂修二会は、何があろうと一度も途切れることなく千二百有余年連綿と続いてきたという。
今年はやはり疫病を焼き尽くしたまえ。