やはり暗くなってからの方がいい作品がある。
一昨日は目黒から銀座へ行きそして日暮れた頃合いを見計らって国立新美術館へ。
東京メトロ千代田線・乃木坂駅から国立新美術館へ。
途中にビルの屋上でアクションをする渡辺篤が映し出されている。
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日が暮れた国立新美術館。
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国立新美術館のパブリックスペースを活用した小企画、NACT View 03。
「渡辺篤(アイムヒア プロジェクト)私はフリーハグが嫌い」。
会期は9月13日~12月25日。
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渡辺篤(1978~)は、東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻を出たあとに、足掛け3年に及ぶ深刻なひきこもりを経験したという。
復帰後は、精力的に活動を続け、社会事象やそれらを取り巻く状況を批評的に捉えたプロジェクト形式の作品を多数発表している。
2018年より、「アイムヒア プロジェクト」を主宰。孤立・孤独当事者らとの協働を行っている。
フリーハグとは、2001年あたりからオーストラリアやアメリカで始まった活動。
街頭に立って、通りがかりの見知らぬ人々とハグを交わす運動。愛や平和や友愛を分かちあうという。
渡辺は、そんなフリーハグを全否定はしないけど、苦手という。
今回の渡辺は、なぜ苦手なフリーハグをあえて題材にしたのだろう?
扉がある。
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その扉の反対側に画像がある。
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コーンに映しだされるているのは、炎天下の渋谷駅前で10時間撮影したフリーハグの映像。
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渡辺は10年以上孤立や孤独の社会問題に取り組んできた。
疫病下では、社会全体が引きこもり状態となった。
そして、疫病の収束の兆しが顕著になるにつれ、人々はもとの生活に戻ろうとしていた。
渡辺は、疫病が収束しても、持続的に孤立せざるを得ない人々がいることを社会が忘れてしまうことを懸念したという。
その間に、ここには居ない人たちを思うことにも思い至る。
ん…
もとの生活に戻っても、心はどうなのだろう。
コロナMAXの時にも普通に動かざるを得なかった私は、様々な場面で、一皮剥けばみたいな事象を嫌というほど経験した。
この人はこういう人だったんだと愕然とすることの方が圧倒的に多かったけど、全く動じない人もいたし、こんなにも毅然とした人だったんだと思うこともあった。
ただ、コロナ禍前のような人間に対する無邪気さは、もう無いかもしれない。
そして、世の中はその気になればかなり非接触で生活できるようになっていた。
そして、AI。
今後のスキンシップはどうなっていくのだろう。
男女の関係以外はスキンシップなんぞ無くともどうということもないのかな。いや男女の関係もわからないな。
渡辺のフリーハグはどこまで続いていくのだろう。
「ここに居ない人の灯り」を見ていた。
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今宵は満月。
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