国立新美術館で開催中の、DOMANI・明日展2022-23 百年まえから、百年あとへ。
会期は2022年11月19日~2023年1月29日。
文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材育成のために、1967年度から「新進芸術家海外研修制度」を実施している。
1998年より、その成果発表の機会として「DOMANI・明日展」を開始した。
2022年度で25回目をむかえた。
伊藤誠。
詩人の国・アイルランドはダブリンを研修先に選んだのは、彫刻家として島嶼写本に現れる世界観を見つけるためだったという。
模索はどこまでも続く。
北川太郎。
自分の彫刻は過去の模倣という思いを抱きながら、新しい創造を探しながらペルーはクスコで3年研修。
肩の力が抜けてひたむきにコツコツと石にむきあう。
黒田大スケ。
社会において無視され忘れさられた見えない幽霊のような存在に着目し、それらを自身の依代として再物語化する手法で作品を制作。
第二次世界大戦末期に天理市に急造された柳本飛行場のジオラマを前に鳥が語る。
つい聞き入ってしまう。
谷中佑輔。
人体彫刻群。
超人的スケール感を持つ彫刻を目指していたが、私的な出来事をきっかけに高さをぐっと落とした位置に作品を展開。
バラバラにつながっている不思議。
小金沢健人。
巨大なスクリーンに映し出される線を引いてはずらされていく紙と、不快にも聞こえる線を引く音のドローイング。
ひたすらに繰り返される。
紙にドローイングすることは、地球の一番薄い表皮に描くことという。
生きることは、動きの中でドローイングし続けることという。
若い才能に導かれておばさんも明日へ。
玉山拓郎作品は夜の表情をみてみたいものだ。