昨日は神奈川県立歴史博物館へ。
令和5年度かながわの遺跡展「華ひらく律令の世界」。
会期は2月3日~3月6日。
律令とは、「律:刑法」と「令:行政法・民法等」の意味。
中国の隋・唐で整備された国家の法規則。
日本には7世紀後半あたりから導入され、それによって社会体制が大きく変わり律令に規定された新しい時代が来た。
神奈川県内では、現在の平塚市に相模国の国府が置かれ、各郡には郡家が造営され、海老名市には相模国分寺が建立された。
ちなみに現在の川崎と横浜の大半は武蔵国(国府は現在の府中市)で今の行政区分とは違う。
この展覧会は、その時代の最新の調査結果を展示する。
地味な展示なのに来館者が多くて驚いた。
遠くのもしかしたら一生行くことのない有名遺跡より、常日頃よく知っている地名や場所にある近く遺跡。
とでもいうのだろうか。
そういう私だって、逗子市と葉山町の境目にある長柄桜山古墳から出土品見たのは初めてで、復元もできないほどのほんの少しの円筒埴輪の欠片でも、行ったことのない古墳の立派な埴輪をみるよりも興味がひと際わく。
小田原の千代寺院跡(千代廃寺)。
川崎の影向寺遺跡。
鎌倉の永福寺跡。
茅ヶ崎の七堂伽藍跡(下寺尾廃寺)。
藤沢の南鍛冶山遺跡。
永福寺跡のようにある程度復元されているところもあれば、千代廃寺のように住宅に囲まれたほんの小さな空き地にぽつんと説明が設置されているだけのところもあればさまざま。
川崎の橘樹官衛遺跡群は、初めて訪れた時は周囲の急速な宅地化に取り込まれないようにとりあえず押さえておくという感じだったのが、かなりのスピードで史跡公園として整備されてる。
古代史はなにも専門家やマニアやTV番組のためばかりにあるのではない。
日常生活のすぐそばにあり、現代、そして未来へ連綿とつながっているということをあらためて教えてくれる。
今日は上巳の節句。
朝から穏やかに晴れている。
この節句が大陸から伝わってきたのは平安時代あたりという。
今年の旧暦では4月11日になるけど、今暮らしている暦は暦だ。
さて。
赤坂に桜餅とりにいってこなきゃ。