東京国立近代美術館へ。
は?
宇和島駅。
大竹伸朗展。
会期は、2022年11月1日~2023年2月5日まで。
出品目録のような印刷物はいっさい無い。
キャプションは数字だけでスマホで読む。
会場内の撮影は禁止マーク以外は可能。
大竹伸朗は1955年東京生まれ。武蔵野美術大学で油絵を学んだ後、1980年代から絵画を中心に多彩多様な表現を展開する美術家。三十数年前に宇和島に移住し宇和島を拠点に活動している。
大竹は現代美術デザイン音楽文学などなどあらゆる事象を取り入れる。
今回の展覧会のテーマは、「自/他」「記憶」「時間」「移行」「夢/網膜」「層」「音」。
だけど、きっちりとわけられているわけではない。カオスなまでに混在混沌とする。
そして会場の奥へと進むにつれて、これでもかこれでもかと重なり繰り出される重量に圧倒される。
第二会場はそこに音が加わる。
実にエキサイティングなのだけど、テラスに出たら、なぜだかしみじみとほっとした。
エントランスの宇和島駅というネオンサインの向こう側に海が広がるような錯覚を覚えた。
大竹はゼロから作ることはないしする気もないという。
大竹は彼が作り出すよりも前に作られたものや前もって存在した「既にそこにあるもの」との共同作業しているという。
生まれた時からおびただしいモノが存在する現代。欲望のままに集められたモノはやがてはヒトの本質を圧迫するようになる。
撮影禁止表示があるところ以外の撮影は可能といっても、あれ?撮影禁止表示ある作品なんてあったかな?じゃんじゃん撮ってぽんぽんSNSに投げ込むことも、やがてはヒトの本質を圧迫するようになる。
いやそれがそもそものヒトの本質なのか。
とは、どこにも書いてないし、大竹と面識があるわけでもない。でも、そんな気がしたが不思議。