今日は明治神宮さまへ。
明治神宮は令和2年11月に鎮座100年をむかえた。記念行事の一環として、連続フォーラムが開催されている。鎮座百年祭記念シンポジウム・100年の森で未来を語る・Mの森連続フォーラム。
今回は第二章。
テーマはMORI×MAGOKORO。
7月10日は、いのちの森で目と芽を育む~NPO法人響とともに~。
7月11日の午前は、「林苑計画書」から読み解く森の未来~「明治神宮とランドスケープ研究会」とともに~。
7月11日の午後は、永遠の杜・未来への提言~境内総合調査の専門家とともに~。
私は11日の午後に参加。
鎮座百年記念で実施された明治神宮境内の生物相調査に関わった、造園や木や植物や昆虫や微小菌類などの各専門家が、禁足地も含めて神宮の杜を調査した結果をもとに、「これまで」と「これから」の森について語る。
という内容。
登壇者は、進士五十八・伊藤弥寿彦・新里達也・濱野周奏・小野展嗣・細矢剛・養老孟司・上田裕文。
そう。
私は、養老先生のお声とお話しを聞きたかったのだ。
第一部は、進士五十八氏のお話しと、伊藤弥寿彦氏の映像とお話し。
休憩をはさんで、第二部は、新里達也×濱野周奏×小野展嗣×細矢剛各氏のパネルトーク。コーディネーターは上田裕文氏。
そして、養老先生のお話し。
境内総合調査の結果はたいそうに興味深いものだった。
そして、不遜極まるけど、私のような門外漢の素人でもおぼろげになんとなく予測はついた。
二十三区内には、皇居と明治神宮と新宿御苑と白金台の科博の自然教育園くらいしか「森」は残ってないのだ。そしてその「森」は隙間なく建造された人工物で囲まれ、その建造物は超高層化が進み、いわば孤島状態。
そこに、気候変動。
細矢先生の、データ収集の積み重ねが鍵ですという言葉が印象的だった。
新里先生の明治神宮の森は東京標準という言葉も。
養老先生のお話しのタイトルは、日本人と杜~調査継続の大切さ~だった。
実際に「これまで」から「これから」につなげるものがあるとしたら、それだけだろうと思う。
例えば、100年後にはフォーラム会場にいた人全員がこの世にはいないのだ。
専門家専門家というけど専門家は簡単に育つものではない。その専門家を育てるのは広い意味で社会の役目だ。
途中で外から派手な雷鳴が聞こえた。激しい雨の音と風の音。
終わって外に出てみたら雨は止みかけていた。
青空が見え始めていた。