東京都渋谷公園通りギャラリーへ。
東京都渋谷公園通りギャラリーは、アートを通し、ダイバーシティの理解促進や包容力ある共生社会の実現に寄与するため、アール・ブリュッド等のさまざまな作品を紹介する展示事業・交流事業・普及事業を展開している。
アール・ブリュッドとはフランスの芸術家ジャン・デビュッフェによって提唱された言葉。専門的な美術教育を受けていない人などによる独自の発想や表現方法で生み出された作品等を指す。
私はアウトサイダーアートという方がしっくりくるのだけど。
「アール・ブリュッド ゼン&ナウ Vol.2 Echo こだま返る風景 」。
会期は1月21日~4月9日。
「アール・ブリュッド ゼン&ナウ」は、国内外のアール・ブリュッドの動向において、長く活動を続ける作家と、近年発表の場を広げつつある作家を様々な角度から紹介する展覧会。今回で2回目。
古久根憲満。
古久根憲満は、小学生の頃から近未来のような都市風景をひたすらに緻密に画き続けている。
今はデジタルサイネージでページがめくられていくから、触らなくても鑑賞できる。
佐藤慶吾。
佐藤慶吾は、カラーペンで一視点の構図で細長い建物群を反復して描く。
後藤拓也。
後藤拓也は、家を模したカラフルな立体作品を作り続けている。
横溝さやか。
横溝さやかは、にぎやかに街を闊歩するキャラクターも含めたいろんな登場人物をカラフルに描く。
磯野貴之。
磯野貴之は、分厚いが上に分厚いドローイングブックに何万本もの電信柱とそれらをつなぐ電線を描き続ける。
これもデジタルサイネージでページがめくられていく。
辻勇二。
辻勇二は、現実のような架空のような街並みの鳥瞰を黒い水性ペンでひたすらに緻密に描いていく。
彼等は作品を世に出して評価を勝ち取ることなど全く考えてない。
わけのわからぬ衝動のままに手を動かす。
たまたま作品を世の中の人たちに見てもらいたいと思う人たちがいてこうやって人目に触れるのである。
最近は商業ベースに乗せる動きもあるけど、不思議なものでそういう動きを意識したとたんにインパクトがなくなる。
いつも美の原初とはなんぞやと思いながら会場を出るのだ。
ブルーボトルコーヒーさんからテイクアウトして渋谷駅へと引き返す。