今年の桜は駆け足。
空模様さえ晴れていればあちこち行きたいとこだけど、なかなかに雨。
この日は用事のついでに東京都写真美術館。
深瀬昌久なんだろうなと思うのだけど、館をあげて取り組んでいるのは深瀬昌久なんだろうけど、土門拳。
「土門拳の古寺巡礼」。
会期は３月１８日～５月１４日。
氏は若い頃に夢中になった写真家のひとりだ。
写真は無論だけど文章もこれまた良かった。
けどその後いつの間にか写真集ですら手放していた。貴重な初期の豪華本とかではなかったせいもあるだろうけど。
そういうものなのだ。
余程に個人的に親しくしてない限り忘れるものなのだ。
それが流行りというものだ。
展覧会の写真は全部見たことのある作品ばかりだったけど、やっぱり良いな。
結局は、図録ではないんだろうけど、会場に展示してあった「土門拳の古寺巡礼」をミュージアムショップで買って美術館を出た。
ページをめくるたびに、これらの作品を眺めていた頃の、とっくに忘れていた、心の揺らめきがまたゆらゆらとし始める。
この間、つけっぱなしになっていたTVから流れるコマーシャルになんか違和感を感じて見てみた。
軟骨に白髪染めに血圧に血糖に高齢者向けのコマーシャルばかりだった。
どんな番組なんだろ？と更に見てみたら、もうだいぶ前に亡くなっている俳優さんが主演している警察物だった。
懐メロ番組は根強い人気があると聞いたことがあったけど、もしかして、以前のテレビドラマもそうなのかもしれない。
懐ドラとでもいうのかもしれないけど、懐メロでいい気もする。何かを喚起する旋律に変わりはないのかも。
ん…
もしかして、私にとっての土門拳の作品は懐メロのような気がしないでもない。でも時代を超えて評価される傑出した写真家だとも思う。
ん…
今日は午前中晴れたのだけが天気予報外れで、午後からはずっと雨が降り続いている。
道場の近く公園の桜はかなり散った。
横浜アリーナでは誰のイベントだったのかな？久々にイベント帰りのたくさんの女の子たちに巻き込まれながら駅へ。
彼女たちが老いる頃はどんなコトが懐メロになってるんだろ？
