KAAT 神奈川芸術劇場へ。
KAAT 神奈川芸術劇場の劇場空間と現代美術の融合による新しい表現を展開するKAAT独自の企画シリーズ「KAAT EXHIBITION」。
9回目の今回は、美術家・南条嘉毅による「南条嘉毅展ー地中の渦」。
会期は9月23日~10月20日。
会場はKAAT中スタジオ。
南条嘉毅(1977~)は香川県出身。東京造形大学研究科修了。
風景とその場所性をテーマとしたインスタレーションや絵画の制作活動を各地で展開する。
この展覧会は「太古から現代にいたる横浜の自然と人間の記憶と記録」。
受付でライトを手渡される。
扉を開ければ漆黒の闇にどこか懐かしいような影が浮かび上がる。
振り返れば確かな記憶がそこにある。
中スタジオに入る。
息をのむような美しく壮大な光と音のインスタレーション。
包み込むような座り心地の椅子に座る。
上演時間の表記はない。
11:00~18:00の開場時間内をエンドレスに繰り返す。
鐘が鳴る。
原初の海から現代。
横浜を舞台に、時間と空間の積層に宿る膨大な世界の軌跡を現代に呼び覚ます。
コンデジにもスマホにも触らずに、もう一度みた。
心が、あたたかいやわらかい何かで満ちてくる。
そしてスクリーンの裏側には、幻ではない砂浜が広がるのだった。
あたたかいやわらかい何かで満ちた心を大切に現実へと戻るのだった。