きらくなたてものや

楽しむ、楽しい、いえづくり、まちづくり

ご開帳前に(その1)

2013年01月24日 | 町田か邸
町田か邸にて。

今週末に足場を払う予定。

ということで、
足場に昇って
屋根と外壁を確認。

この視点で眺める
屋根の光景も、
見納めです。

藤岡の五十嵐さんが一人
達磨窯で焼く燻し瓦は、
本当に美しい。

一枚一枚を見ると
火加減によって
個性的な表情をしていますが、

集団で面になると、
実に味わい深い印象を与えます。

現代が合理化と均質化を
志向した結果、

この瓦を焼く人は、
全国を見渡しても、
「一人」に近い状態。

後継者が育つことを
切に望みます。





瓦葺き道半ば

2013年01月24日 | 横浜港南あ邸
横浜あ邸にて。

瓦葺きの作業が進行中。

先に軒先(下の端)と
ケラバ(左右の両端)の瓦が
納められます。

ちなみに
軒先の瓦は釘で留め、
ケラバの瓦は、
銅線で括りつけて
いきます。

次にこの配列にしたがって、
桟瓦が敷かれていきます。

その下地になるのは、
約2cm厚の瓦桟。

そしてその下に水が流れるように、
流れ方向に打つ
約7㎜厚の流れ桟。

下地ではありますが、
瓦桟と流れ桟による
格子状の表情も
なかなか美しいものです。



瓦載る

2013年01月24日 | 横浜港南あ邸
横浜あ邸にて。

所用で現場に立ち寄ると、
藤岡の五十嵐さんから瓦が届き、
それが既に屋根に
積まれていました。

こうして何気なく見える光景も、
約2,000枚の瓦を載せるわけですから、
相当たいへんです。

しかも今は
簡易リフトがあるから
まだましですが、

昔々は人力で
揚げていたかと思うと
気が遠くなります。

それしか手段が
なかったといえば
それまでですが、

揚げるだけでも
かかる手間は
五倍十倍違ったことでしょう。

そのように、
同じ仕事でも
昔を偲ぶことで、

昔の人たちの苦労と
今の恵まれた環境を
折に触れて感じることも
必要なのかもしれません。