今回は自分のことは自分からは見えにくいというお話です。
職場にこういう人がいらっしゃいました。(仮にSさんとします)
毎朝、仕事が始まるなり、私のチャットに誰かの文句や愚痴、悪口を書いてきていました。
「Aさんは、私がメールでこんなに頼んでいるのに、スルーしている」
「Bさんは、何もしないくせに横から口だけ出して来る」
「Cさんは、いつも忙しいとか言ってこっちの頼みは聞いてくれない。こっちは聞いてやってるのに」
「私がこれだけ注意喚起しているのに誰もメールを見てくれない」
「ちゃんと情報共有しているのに、誰も言った通りにしてない。全く聞いてないなら情報共有なんてする意味ないじゃないか」
その都度怒れるSさんをなだめるのですが…
ところがこれ…
言ったSさん本人も別のところで、他の人に対して同じようなことをしていたのです。
というのも、Sさんのお世話係だと勘違いされていたのか、私の元に、このSさんに対してのクレームが回って来ていました。
「Sさんって自分の抱えてることには熱心だけど、他のことは全部スルーだよね」
「Sさんってこの前の説明聞いてないよね」
「Sさん、あのメールには完全にスルーだよね」
内容は互いに一致しており、まるで合わせ鏡のようです。つまりお互いがお互いに同じことをしているのです。当然当人たちは、自分が同じことをしているとは思っていません。
引き寄せの法則では、自分の内面や思考、行動の内容が世界に反映されてそこに表れるという言い方をします。この現象こそがまさしくそうではないでしょうか。
翻ってみると、私も子供に対して「あーしなさい、こうしなさい、これはダメ、あれはダメ」など注意をします。
そこで、怒られた子供がしたり顔で一言
「お父さんだってこれやってるじゃんか」
あ・・・
このような経験は親なら一度はあるはずです。
このように自分のことは見えづらくなっています。相手から同じことをされていても気づいていないのですから。
つまり、今、起こっている不幸なことや言われて傷ついたことは、かつて自分でも気づかずに誰かに言った言葉、やってしまった行いかもしれません。
こんな不幸は引き寄せてない!
とついつい思ってしまいますが、気づいていないだけで、実は自分自身の行動や言動によって引き寄せられ、回り回って返ってきている可能性があるということです。
そうならないために
常に五戒を口に出さないよう気を配り、感謝の心を持って相手に接する。
こうすることで自分自身の行動や言動に細心の注意を払い、己を見つめ直すことができます。こうすれば思わぬところでしっぺ返しされるということもなくなるでしょう。
自分の鏡を磨く
引き寄せの法則は常に働いているから、これをうまく活用しましょうと言われますが、それ以前に、この法則が悪い方向に働かないように注意するのが、まずは必要ではないでしょうか。
と言っても、他人の顔色を伺って行動した方がいいということではありません。
自分の内面にある鏡を磨いておけば、他人の鏡に映る自分もまた、磨かれた美しいものに映るということです。
引き寄せの鉄則は「環境を変えたいなら、自分から」です。
こう言い換えることもできます。
他人の振り見て我が振り直せ
まさに昔から言われていることですね。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました